医療安全シンポジウム
「宇宙の安全を医療の安全へ」

7月23日(土)筑波大学東京キャンパス13:00~15:30

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このシンポジウムの開催を知ったとき、私のためにあるのではないかと思い参加しました。
私は宇宙工学が専門で、医療系の大学で学生に、物理学、情報処理、人間工学などを教えています。

このシンポジウムは、JAXAと筑波大学付属病院が共同で実施した取り組みの中間?報告です。(最初は向井千秋さんの発案で始まったようです)
JAXAの宇宙での安全管理手法を病院の医療安全に応用した事例について報告していました。
「JAXAの安全管理手法を転倒転落防止対策に応用してみた」
高梨典子 (筑波大学附属病院臨床医療管理部 前ジェネラルリスクマネージャー)
高橋晋平 (JAXA有人宇宙技術部門有人システム安全ミッション保証室主任研究開発員)

病院でのインシデント・オカレンスの内訳場面別
ライン21%
投薬・内服13%
転倒・転落12%
・・・
が示され、転倒・転落防止は重要な課題であることが説明されました。
病気治療入院中に転倒転落すると、予定外の治療や障害が発生し、入院の長期化につながるからです。

従来、オリエンテーション強化、離床センサー、見守り・付添い、身体抑制などの方法があるが、それでも重大な転倒事故は発生していた。

そこでJAXAとの交流が始まった。
6ステップからなる宇宙の安全管理手法について「きぼう」日本実験施設を例に発表がありました。

Step 1 評価対象(重大転倒事故)を十分理解する
事象・危険防御関連図により離床センサー「うーご君」に注目する
評価対象(「うーご君」)を十分理解する

Step 2 危険要因「うーご君動作せず」発生要因の掘下げ 故障の木解析

Step 3 重大転倒事故発生リスクの度合評価 リスク評価マトリックス
3重の独立した危険防止策をとる

Step 4 危険要因「うーご君動作せず」の発生原因除去対策を考える

Step 5 発生原因が除去できているか確認する

Step 6 Step 1からStep 5を「JAXA安全審査会」で審査する

これらのステップについて詳細な説明がありました。
この発表をYou tube 医療安全シンポジウム 「宇宙の安全を医療の安全へ」 でも見ることができます。

宇宙の安全管理手法から学んだこと
1. システムマチックな危険防御
2. ヒトには手順の教育や訓練が必要
3. 最後の砦はヒト

宇宙の安全管理手法が医療に応用できると考えられた(2つの新しい手法)
1. リスク評価マトリックス
2. 事象と危険防御の可視化(事象・危険防御関連図)
と報告されていました。

ここでの内容は、私が取り組んでいる医療への「シミュレーション教育」の導入にも応用できる可能性があると思いました。引き続き調査を継続したいと思います。

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