4月8日の緊急事態宣言後、3回目の週末を迎えました。18日経過しています。
前回のモデルでは、感染から発症まで5日間の時間遅れを設定していました。
今回、緊急事態宣言後、接触抑制の効果が出るまでに、さらに10日間の時間遅れを加え計算してみました。

実線は、接触抑制なし(青色)、接触抑制8割(オレンジ色)、7割(灰色)、6割(黄色)の計算結果です。
点(黄緑)は、厚生労働省より毎日発表される感染者数です。

現在は、接触抑制6割のラインに重なりつつあります。1週間後、2週間後、この点(実際の感染者数)がオレンジのラインに近づいてくるといいのですが・・・

20200426-1.png
 
4月11日現在、先週のモデルの計算結果より、実際の感染者数(累積)は1311人上振れしています。
感染症数理モデルとしてよく使われるSIRモデル、SEIRモデルを作成し、シミュレーションしてみました。市中での潜伏期間を考慮し、緊急事態宣言後を計算したSEIRモデルの結果を次に示します。(SEIRモデルの各種パラメータは現実に合うように決定)

SEIRモデル

SEIRモデルの微分方程式を4次のルンゲックタ法を利用して数値計算
参考文献で紹介されているVBA('Runge-Kutta法(吉川 浩氏(日大)制作に菊入勝也氏補作))を改造してプログラムを作成

前提条件
2020/3/1 239人から計算開始
2020/4/10 6005人になるようにパラメータ調整
2020/4/8 緊急事態宣言 接触8割抑制

感染率β:1.527E-09
回復の速度γ:0.071428571
接触ごとに感染が生じる確率p:0.019245
1日に接触する平均人数m:10 (4/8以降を2に調整し再計算)
総人口N:126000000
発症率(感染性を得る率)ε:0.2

20200412-1.png
2020/3/1~2020/5/30の発症者数変化 1日に接触する平均人数:10人


2200412-2.png
2020/3/1~2020/5/30の発症者数変化 1日に接触する平均人数(4/8以降):2人


20200412-3.png
2020/3/1~2020/5/30の発症者数変化 1日に接触する平均人数(4/8以降):2人、3人、4人の比較



参考文献
・西浦博,稲葉寿,感染症流行の予測:感染症数理モデルにおける定量的課題,統計数理,54(2),461-480,2006.
・稲葉寿,微分方程式と感染症数理疫学,数理科学,538,2008.
・Excelで簡単微分方程式,https://chemeng.web.fc2.com/cemath/cemath50.html


 
・・・以下の計算は、実際の数字を利用した計算上の話です・・・

3月20日時点で感染者数が1000人を超える。

モデルには地域性、人口密度、年齢などは含まれていない。

(14日前の感染者数を求める方法)
  3月20日1000人を初期値に、再生産数、感染に関わる率、接触抑制率、市中陽性比(架空の パラメータ)をもとに14日前の感染者数を求める。(逆算)

3月20日以降は、
  感染者数=前日までの感染者数+14日前の感染者数(推定値)
で計算

与えたパラメータと前提条件
・感染者数 2020年3月20日 1000人(初期値に設定)
・潜伏期間 14日間(再生産数1.7で市中感染)、14日後に全員入院(入院隔離後、院内感染は想定せず)
・10人のうち2人が感染に関わる(8人は感染に関わらない)
・再生産数 1.7
・入院14日間で99%退院
・死亡者数 y=2.2287*x + 9.8738 (xは3月10日からの日数)

4月6日、4月1日に都市封鎖(ロックダウン)開始 の2案(接触抑制 0.2)を検討

結果
・グレー:感染者数(実数)
・オレンジ: (A) ロックダウンなし
・黄: (B) ロックダウン(4月1日開始、接触抑制0.2)
・青: (C) ロックダウン(4月6日開始、接触抑制0.2)
・水色: 入院患者数(Cの場合) (ただし、死亡者数、退院患者数は4月4日までの実数を利用)

感染者数は、4月4日の時点でモデル予測値(3243人)と実数(3191人)の差が52人。
感染者数モデル予測値は、都市封鎖しない場合5月8日で46695人
4月6日に都市封鎖した場合、感染者数は15227人(33%に抑制)
もし4月1日に都市封鎖していると、感染者数は11154人(24%に抑制)

あくまで予測モデルの計算上の値です。

20200405.png


 

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