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 3月14日「JAXA宇宙探査イベント宇宙探査の始動」(定員370名)に参加しました。

プログラム http://www.jspec.jaxa.jp/2009yokohama/index.html
小惑星探査機「はやぶさ物語」 http://spaceinfo.jaxa.jp/inori/index.html

 第一部は、音楽と探査映像の紹介、第二部は宇宙探査に関する講演でした。私は第二部から参加しましたが、その時点で7~8割ぐらい席が埋まっていたように感じました。第一部の内容からか、先週の東京シンポジウムに比べ若い女性や子どもも多いなと感じました。以下私のメモです(必ずしも正確とは限りません)。

15:20~15:25 挨拶 川口淳一郎(JAXA月・惑星科学プログラムディレクタ)
 もう一つのはやぶさであるJRの寝台特急列車が昨日引退しました。会場の隣では日本ボートショー(宇宙船との船つながり)が行われています。
 本日のタイトルは「宇宙探査の始動」となっていますが、私にとっては始動ではなく継承ですと強調していました。

15:25~15:45 今後の探査への期待 室山哲也(NHK解説主幹)
 松本零士さん、自分の息子、NHKの後輩たちなど宇宙にイカれた人たちの例を挙げながら宇宙はどうしてこんなに興奮するのか、宇宙には直径4000kmのダイヤモンドがあるという例を挙げ宇宙は驚きに満ちているということを強調していました。
 哺乳類は、冒険心(知的好奇心)を持っていることが特徴であり、特に人間は、他の哺乳類とは違い、大人になっても冒険心を忘れない。だから探検が好きなのだということを話していました。

15:45~16:25 月探査計画について 大竹真紀子(JAXA月・惑星科学プログラムグループ助教)
 かぐやが撮った月の映像をもとに月面の画像を解説していました。特に、自分が開発や分析を担当している分光カメラの話をしていました。いまでもかぐやが1日に送ってくる画像データは6MB、私一人では解析ができないので、ぜひみなさん協力してくださいと会場にお願いしていました。

16:25~17:05 小天体探査計画について 吉川真(JAXA月・惑星科学プログラムグループ准教授)
 はやぶさ、はやぶさ後継機、小惑星の分類のはなしからはじまり、特に太陽系小天体探査のキーワードとして5+αを強調していました。
 1.科学
 2.スペースガード
 3.資源
 4.有人ミッション
 5.技術
 α.文化創造、次世代の育成
最後に紹介していた大阪のプラネタリウムで公開されるはやぶさの映像は最高でした。

HAYABUSA BACK TO THE EARTH http://hayabusa-movie.jp/

17:05~17:15 小休憩 月探査ローバモデル、宇宙服、はやぶさの回収カプセルなどが展示

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17:15~18:25 意見交換セッション―探査活動の未来―

モデレータ: 山根一眞 ノンフィクション作家
登壇者: 室山哲也 NHK解説主幹
      川口淳一郎 JAXA月・惑星科学プログラムディレクタ
      加藤學 JAXA月・惑星科学プログラムグループ教授
      吉川真 JAXA月・惑星科学プログラムグループ准教授
      土井隆雄 JAXA宇宙飛行士


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後で気が付きましたが撮影禁止でした。たくさん撮ったので1枚だけ。

 

 



 モデレータ山根一眞さんの司会により意見交換が始まりました。会場の聴衆にあわせて10分に一回以上は軽いジョークで会場を沸かせていました。

山根
定額給付金は2兆円、日本人一人当たり1万5千円(平均)
はやぶさは日本人一人当たり150円払ったのに相当する。

土井
3月7日の東京シンポジウムとほぼ同じ内容(3月7日の記事を参照)でした。
ISSでは一度物がなくなると広すぎて見つからない。

吉川
はやぶさには1000人以上の人がかかわっている。草の根型。

加藤
かぐやは、NASDA-ISASの統合を先取りしたミッションだった。
昨年50回以上講演している。10年後宇宙飛行士募集するから中学生に応募する準備をしておくように言っている。
かぐやは1コインミッション(日本人一人当たり500円)

川口
探査の技術の蓄積は「のこぎりの刃」落ちる前に次の山を刃を重ねる必要がある。人材育成が大事。
知らないことを知ってみたい。無人探査も、有人探査もゴールは同じ。
未踏探査はロボットしかできない。
未開探査は有人でしかできないこともある。

有人宇宙探査は資金的に国際協同が必要。

山根
文科系で宇宙での創造を学ぶようなところがない。

次の有人宇宙ミッション2030年ごろでは遅い。
アポロから70年経っている。私は90歳を超えている。
みんな給付金の2兆円で焼肉とか行くんですよ。月に行ったほうがいいでしょう。
問題はお金。
(加藤:有人月探査には1兆円ぐらいかかる。川口:単独でやったら5兆円ぐらいかかる)
サブプライムでは200兆円消えてなくなった。10兆円ぐらい安い。

室山
軍事が絡むかどうかが問題。
中国は本気。
日本には科学をきちんと理解している政治家がいない。

山根
土井さん、土井新党作ってください。

18:25~18:30
樋口清司 JAXA月・惑星科学プログラムグループ統括リーダ

挨拶よりも、メンバーを紹介したい。
次回は、有人月探査をどうやってやるかを話題にしたい。

 

2009年3月8日(日) 午後9時00分~9時49分
総合テレビ

宇宙飛行士はこうして生まれた
~密着・最終選抜試験~

10年ぶりに宇宙飛行士の募集が行われました。
この番組は、1週間にわたり20以上のテストを行った最終選考の様子に密着したものです。

今回最終的に候補に選ばれた二人はパイロットでした。
(米国ではパイロットが宇宙飛行士になることは一般的によくある)

番組の中で、「今回募集する宇宙飛行士は、コマンダー(船長)を目指せる人にしたい」と言っていました。この辺を考慮して、候補者2名が決まったのでしょうか。

番組の中では、宇宙飛行士に求められる資質として、

リーダシップ
ストレス耐性
場をなごませる力
緊急対応能力
覚悟

の5つを挙げてしました。

これらの資質を有するかをテストするために、おりがみ、ロボット製作、一芸など様々な課題をこなす様子が放送されていました。

3月7日の記事で書き忘れましたが、
このとき決まった2名の宇宙飛行士候補の方が、東京シンポジウムに参加されていました。

シンポジウムの参加者から、
今回の候補者は、2名ともパイロット出身ですが、将来、(有人宇宙機の開発で)テストパイロットとして活躍してもらうつもりなのか?
という質問がありましたが、立川理事長はきっぱり否定していました。

こんなやり取りがあったのを今思い出しました。

 

宇宙飛行士については、もう少し詳しい記事を書こうと思いますが、今日はここまで。

 

 

 

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東京シンポジウム 宇宙と人間 の講演を聴いてきました。

第一部は、「宇宙と人間」―人文社会科学からのアプローチ―
第二部は、「宇宙と人間」―新たな芸術表現の創出―
第三部は、「宇宙と人間」―有人宇宙活動の未来―

第一部の終わりごろに会場に到着すると、
受付で「宇宙問題への人文・社会科学からのアプローチ」財団法人 国際高等研究所
の分厚い資料をわたされました。
これを見ると2002年に研究会を立ち上げ、それ以降おこなってきた研究成果の発表が第一部に当たります。

会場の後ろの方では別の資料も配布されていました。
宇宙文化の創造 ISSN 1349-113X JAXA-SP-06-008
ここには第二部で紹介されていたような、宇宙に関連した芸術の数々が収録されています。

例えば、
2章 文化/芸術の取り組み
2.1 微小重力環境における芸術表現の未来(東京芸術大学)
2.2 宇宙への芸術的アプローチ(京都市立芸術大学)
2.3 アートの効果的利用に関する試行的プロジェクト(武蔵野美術大学)
2.4 無重量環境における東アジア古代舞踊の試み(お茶の水女子大学)
2.5 スペースダンス ~或る日、宇宙で~(東京スペースダンス)
3章 文化/芸術教育への取り組み
3.1 無重量空間における遊戯装置(筑波大学)
3.2 宇宙輸送機器デザイン(東洋美術学校)

また、ISSで米国の宇宙飛行士が軽量粘土で人形を作る実験(日本人の提案実験)の紹介が映像でありましたが、素人とは思えない上手さ、何回も練習したのかなと思いました。

 
さて、私が一番興味があったのは第三部です。

このシンポジウムの前日、3月6日には以下のようなニュースが流れています。
政府の宇宙開発戦略本部は六日、今後の宇宙政策を検討する専門家会合で、将来の有人宇宙開発計画の素案を示した。当面は月に重点を置き、二〇二〇年ごろにロボットによる探査を実施したうえで、二五-三〇年ごろに本格的な有人月面探査に移行するとしている。 (2009. 3. 7日経新聞) 

この第三部は、ちょうど良いタイミングで行われたといえます。


宇宙と人間 有人宇宙活動の未来
司会   :高柳雄一 多摩六都科学館館長
パネリスト:松本紘 京都大学総長
      土井隆雄 JAXA宇宙飛行士
      的川泰宣 JAXA技術参与

私のメモをもとに簡単にまとめると以下のようになります。

(松)
生存圏の拡大のために有人宇宙活動が必要。

(的)
1.今年は記念すべき年、ガリレオ400年、アポロ40年、ダーウィン生誕200年(種の起源150年)
2.有人の基礎は無人にある。米国はアポロのときに無人探査がものすごく発達している。
3.はやぶさ、ひので、かぐやはサイエンスの表紙を飾った。宇宙理学と宇宙工学の融合、全国の大学と研究所の共同という形で進めてきた。有人宇宙活動でもこの形は大事である。
4.今後の宇宙開発で自分の国で輸送機を持つのは大事。いま自前の輸送機を持つ米ロには大きな発言権がある。
5.家庭、地域、学校を結ぶ宇宙教育が大事である。

(土)
1.輸送系が大事。日本版有人ロケットを作ろう。 宇宙ステーションが家ならロケットは土台である。
2.航空宇宙技術と海洋技術の融合 米国は飛行機の発想で宇宙船を作っているが、ロシアは潜水艦の発想で宇宙船を作っている。日本にもすばらしい海洋技術があるではないか。

その後、議論に入り、
(土)米国型の宇宙開発はお金がかかるが、ロシアはそんなにお金をかけていない。日本の目指す方向はこの中間のどこかにあるのではないか。
(的)米国は、宇宙開発が票につながるが、日本では票につながらない。ある文教部会で政治家に宇宙教育が盛んな都市をみせたら、急に関心を示した。
(高)新聞記事などを見ていると、有人月面開発は一般の中に普通に入ってきているが、今後の日本の計画の中には入っていくのか。

など、

独自の有人計画を持たないとする今までの方針や雰囲気とはちょっと違った方向も今後はありえるのかなと思いました。

 

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