明日10月15日(日)、宇宙と福祉のイノベーション@所沢市子どもと福祉の未来館に参加するために
2017年7月13日の記事で紹介した計測装置を少し改造しました。

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変更点 電源供給とデータ保存をスマートフォン利用に変更
・スマートフォン(android)とarduino UNOをUSBホストケーブル(USB A→USB microB 接続)で接続
・PlayストアからSerial USB Terminalをインストール、データ表示と保存に利用
 SDカードの利用なし(スケッチ削除)、電池から電源の供給なし、リアルタイムにスマートフォン画面で確認しながら計測可能になりました。

 
購入すれば高額なリハビリに必要な機器を自分たちで作ろうとという趣旨で、成田ものづくりクラブは2016年に活動を始めました。昨年は簡易型筋電計を作りました。今回は、車イス用傾斜角測定装置の製作です。

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部品
・Arduino UNO R3 2,940円
・Arduino ワイヤレスSDシールド 2,480円
・3軸加速度センサーモジュール KXR94-2050 850円
・GPS受信機キット 1PPS出力付き「みちびき」対応 AE-GYSFDMAXB 2,200円
・ブレッドボード 130円
・ジャンパーワイヤー 11本
・ピンヘッダー L型
(ここまでの価格は秋月電子通商で購入した場合の参考値)

・スマートフォン用乾電池式充電器 108円(ダイソー)
・microSDカード 2GB(昔のスマートフォンの再利用)

・統合開発環境IDE 1.8.1

製作期間(授業の合間を利用して)2週間・・・時間を費やした部分を以下に示します。

・microSDカードのフォーマットの問題  最初はmicroSDカードスロット2.54mmピンピッチ変換モジュールセット(DM3AT-SF-PEJM5)を利用していましたが、microSDカードを認識するもフォーマットが上手くいかず、ネット上の情報すべて試したがダメでした。結局、上記のSDシールドに切り替える。(本来の安く作るという目的からは逸脱する)

・microSDカードに加速度計のデータを記録できるが、GPSのデータを記録できない。正確には、microSDカードを接続するとGPSのデータを記録および表示できなくなる。この問題の解決には、10日間ぐらい要しました。海外で同じような問題を持った方々の情報を基に10通りぐらいの解決方法を試しましたが、すべてダメでした(勉強にはなりました)。Arduinoリファレンス(日本語訳)を見て、Arduino unoでSDカードを利用する場合10ピンを利用していることを知る。ここで初歩的なミスをしていることに気が付きました。GPSのデータの受信に10番ピンを利用していました。7番ピンに変更して、GPSデータのmicroSDカードへの記録ができるようになりました。

2017年7月11日 実験1 (成田キャンパス)
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正門からキャンパスを出た直後は、GPSの電波を正確に拾えず、しばらくは安定していません。道路ではないところに寄り道(セキード・セキ公津の杜には行っていません)しているようになっているのはそのためです。

マーカの場所が計測された位置(誤差含む)、マーカの色が傾き(赤84度以上、青80度~84度未満、緑70度~80度未満、黄:70度未満、装置の設置の影響もありますので赤や青であればほぼ水平だと思ってください)


2017年7月12日 実験2(成田キャンパス+医学部)
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正門を出たところで、しばらく時間をおいてから歩き始めるが、昨日と同じ現象が起こる(実際は行っていない東の方へ逸脱)。GPSの受信状態が安定しているはずの実験半ばでも、位置がかなりずれています(道路を渡りバースデイ公津の杜店の方へは行っていません)。原因を探る必要があります。

一応データを取得できるようにはなりましたが、10月のイベントに向けて、装置の小型化、精度向上が今後の課題です。


計測データの地図化
Google Maps APIv3を使ったジオコーディングと地図化 谷謙二研究室(埼玉大学教育学部人文地理学)

技術支援
宇宙技術汎用化トレーナー 岩田敏彰様

参考文献
みんなのArduino入門、高本孝頼、リックテレコム


 
2014年に火星砂漠研究基地(MDRS: Mars Desert Research Station)で実施したTeam Nippon(Crew137)の居住実験に関する内容を一部含む学術論文が出版されました。学会発表では何回も発表してきましたが、学術論文として発表するのは初めてです。

宮嶋宏行,宇宙居住と生命維持システムに関する シミュレーション研究の実践,生態工学29(2) 57-64, 2017

MDRSで撮影した映像は、2017年4月16日(日)の林先生が驚く 初耳学( 毎日放送)でも使われました。
私が船外活動服を着てATVに乗って火星表面を走る映像です。


今回は寄稿論文ということもあり、学術論文の中で有人火星探査に関わる映画や小説についてもふれました。例えば、2016年に日本で公開された「オデッセイ」(正確にはアンディ・ウィアーの小説The Martianに関してです)は私の研究テーマに大きく関わる作品の1つです。

実際のMDRSでの実験は、これらの小説や映画の内容を知る前に実施しているので、直接関係はありませんが、一般の方に説明するときは必ずこの映画を利用しています。むしろ私が参考にしたのは、MITが2005年にカナダのデボン島のホートンマーズ基地で実施した宇宙ロジスティクスに関する実験です。

現在、次の居住実験について考えています。可能であれば、現在の大学で扱っている「生体計測」をテーマの1つにしたいと考えています・・・。

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宮嶋宏行, 宇宙居住や生命維持システムに関する研究, 宇宙開発に関する文化人類学からの接近(国立民族学博物館), 2016年12月3日.

宮嶋宏行, ワークショップ2 Post-ISS, Moon Base or Martian Expedition, WS2-3Mars Analog Simulation at Mars Desert Research Station by Team Nippon, 第62回宇宙航空環境医学会・日本宇宙生物科学会第30回大会合同大会, 2016年10月15日.

宮嶋宏行, シンポジウム3Biosphere, S3-2 模擬実験施設を利用した宇宙居住実験と船外活動実験の可能性について, 第62回宇宙航空環境医学会・日本宇宙生物科学会第30回大会合同大会, 2016年10月14日.

宮嶋宏行, 宇宙で生きる宇宙居住と医療, 織姫公民館開館60年周年記念・織姫大学, 2016年6月15日.

Hiroyuki Miyajima, Overview of Modeling and Simulation for Regenerative Life Support Systems, マサチューセッツ工科大学AEROASTROセミナー, 2013年11月.

宮嶋宏行, 有人宇宙システム開発における大学の教育・研究事例, 有人ロケット研究会定例会, 2012年6月.

宮嶋宏行, 生命維持システム研究の歴史と生態工学会の20年 -3000件の文献調査から見える日米欧ロの研究と中国の躍進-, 2011年度生態工学会第1回定例研究会, 2011年5月.

宮嶋宏行, mオペレータを導入した逐次ファジィ線形計画法と閉鎖生態系生命維持システムの最適運用, 日本計算工学会ソフトコンピューティング分科会, 2000年12月.

CELSS簡易設計支援プログラムの開発~OLE機能を用いたWITNESSの利用事例~, CRC総合研究所(伊藤忠テクノソリューションズ株式会社)WITNESSユーザミーティング, 1996年11月.

 
FacebookのSol186でマーク・ワトニーを探せの結果を公開しました。このミッションは、3月にCrew165のメンバーにより米国ユタ州の火星砂漠研究基地(MDRS)周辺でで行われたものです。詳細な成果報告は、5月28日の日本火星協会の総会(はまぎん こども宇宙科学館)でも発表される予定です。
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E地点で撮影


 
自分の研究論文と学生プロジェクトの関連で有人宇宙船の設計に関する情報収集をしていて面白い新刊を見つけました。2015年の発刊で、昨日、第一版を入手しました。イギリスにあるELSEVERの関連会社の出版ですが、Amazonジャパンで購入したものは日本で印刷されています。

最初、ネット上のなか身検索で見つけ、有人深宇宙探査の安全性評価のところに興味を持ち購入しました。印刷版はネット版とかなり違います。Amazonに出ている章立ても実際とはかなり違いました。正確には下記に示したような章立てです。

有人宇宙機の検討には、20年ぐらい前に出版され、よくまとまっている文献があります。しかし情報が古くなっていることが欠点でした。この本には、過去から現在までの宇宙ミッションのデータを用いて、設計理論がまとめられています。アポロ計画やスペースシャトル計画だけではなく、最近のオライオンやドリームチェイサーなどについての記述もあります。

今回特に興味を持った11章には、国際宇宙ステーションへの往復飛行や、熱核ロケットを用いた火星への有人往復飛行のシステム安全性や信頼性解析の方法が記されています。

Manned Spacecraft Design Principles, Pasquale M. Sforza

Preface
Introduction and Outline of a Spacecraft Design Report

1. Manned Spacecraft
2. Earth’s Atmosphere
3. The Space Environment
4. Manned Hypersonic Missions in the Atmosphere
5. Orbital Mechanics
6. Atmospheric Entry Mechanics
7. Launch Mechanics
8. Spacecraft Flight Mechanics
9. Thermal Protection Systems
10. Spacecraft Configuration Design
11. Safety, Reliability, and Risk Assessment
12. Economic Aspect of Space Access

Appendix A: Hypersonic Aerodynamics
Appendix B: Spaceplane Coordinates



 
2016年3月、日本人4人(Crew165)が火星協会の火星砂漠研究基地(MDRS)での2週間の居住実験に参加します。

この企画では、Crew165と協力して、映画「オデッセイ」でマーク・ワトニーが遺言を残すシーン(SOL186)と似ている場所をMDRS周辺で探します。実際の映画の撮影は、ヨルダンのワディラム砂漠で実施されましたが、米国ユタ州ハンクスビルから11キロメートル離れたMDRS周辺にも同じような地形が広がっています。

1. MDRS周辺で、映画「オデッセイ」SOL186のシーンと似ている地点を公募します。 facebookを利用しての投票はこちらへ
2. 公募で選ばれた探査6地点をCrew165が探査します。ただし、到達不可能な地点の場合、周辺に変更する場合があります。
3. EVAスーツを装着してSOL186のような後姿の写真を撮ります。

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MDRS周辺の写真(2014年3月Crew137参加時に撮影)


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探査範囲
*この図は、U.S. Geological Survey (USGS)のフリーオンライン地形図をもとにMDRS周辺の地図を作成したものです。オレンジの一マスが約1平方キロメートルを示します。赤い線で囲んだ部分が、今回公募したいと考えている探査の範囲です。


こんな写真が撮れたらいいですね。

ciatr.jpへの外部リンク写真

 
火星砂漠研究基地MDRSでの風船による地形空撮は、Team Nippon (Crew165)の実験テーマの1つです。私は日本での支援担当です。2015-2016年度は、ドローンの使用が禁止になったので、風船を利用した模擬火星地形の観測について検討しました。ローバの運用と上空からの運用支援検討のための予備実験です。

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火星気球と火星ローバの連携運用概念図
30メートル上空ぐらいから小さな丘の向こう側の地形を事前に観測することを目標にしています。今回の実験では、模擬地形作成のために上空から写真を撮ること、および表面の状態を観測することを目的にしています。

以下は、小中学生の理科実験程度の計算です。

1.風船による浮力の計算

0℃、1 atmのとき密度は
 ヘリウムガス 0.1786 g/L
 空気 1.293 g/L

 差(浮力) 1.1144 g/L

直径28cmの風船の体積 V=4/3 x 3.14 x 14^3 = 11488 (cm3) 約11.5 L
ただし、ボンベの中のヘリウムガスは9.5Lなので、浮力は1.1144 g/L x 9.5 L = 10.5 (g)

 風船と取り付け部分(糸や袋)の質量 4 (g)
 おもり用の妖怪メダル1枚 4 (g)

実験では妖怪メダルを入れない場合には浮き上がりましたが、1個入れた場合には浮き上がりませんでした。
全体質量8(g)  <  浮力10.5(g)のはずだが  (充てん時に少しヘリウムガスが漏れた・・・)

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妖怪メダル なし 天井へ

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妖怪メダル 1枚(4g) 床へ落ちた

2.カメラの搭載について
仮に100g程度(GoPro HERO4 Session, 74g)の小型カメラを上空に上げたいと思った場合、100(L)ぐらいのヘリウムガスを充てんする必要があります。そのとき直径60cmぐらいの風船が必要になります。

大型風船を日本国内で購入し、事前に大容量のヘリウム缶を米国内で調達する必要があることが分かりました。MDRSの半径250km以内に大きな都市はありません。中継基地のコロラド州グランドジャンクションで購入可能かどうか調査する必要があります。


つづく
 
つくば医工連携フォーラム2016に参加してきました。
特別講演「有人火星探査の医学的リスクと医工連携の必要性」(村井正JAXA参事)について、私のメモをもとに簡単に報告します。

まず、NASA Design Reference Missions for Flexible Pathを示し、ISS、月と比較した場合の有人火星探査の医学的な特徴を次のようにまとめていました。

・桁違いの地球からの距離
・帰還困難性
・多量の放射線被ばく
・少人数閉鎖環境によるストレス
・急病
・異文化
・未知のリスク
※量的のみならず、質的に異なるリスク



以下は、予稿集に掲載されている概要からの引用です(つくば医工連携フォーラム2016)。
有人火星探査を想定した場合、医学的観点から、これまでの半年程度のISS滞在と比較して、困難な課題が存在する。
・火星往復のための宇宙船、火星滞在施設の物理的制限
・地球から人類未経験の距離を長期にわたって離れることの物理的心理的影響
・長期間の無重力環境の後の火星上の1/3G環境への遭遇
・Van Allen帯の外に長期間出ることによる多量の放射線被ばく

次に、有人火星探査のような深宇宙での長期滞在の医学的リスクの軽減について

NASA HRP Path to Risk Reduction for a Planetary Missionを示し、この報告書は、ISSの運用を2024年まで延長すれば、現在アンコントロール(赤)な要因の多くを部分的コントロール(黄)にできると主張している。(ただし、演者はこの内容を懐疑的に見ていました)

*この報告書でも2024年時点でも、行動コンディショニング、飛行中の医療能力に加え、や放射線の被ばくについては2024年でもアンコントロールである。

次に、数名の宇宙飛行士による往復3年程度の火星探査ミッションを仮定すると、
南極基地などの類似環境における統計から推定すれば、ミッション中に生命に危険を及ぼす可能性のある緊急事態が起こる可能性は十分高い。

これまでのISSでの医学イベント(対象は日本人だけではない)を検証したところ、
一般的な病気は不整脈である。その他には、泌尿器?、歯科領域が想定される。不整脈は、過去にロシア人宇宙飛行士の例がある。緊急帰還リスクは0.1%以上と想定される。

(この部分に計算の根拠となる数字がありましたが、きちんと記録できませんでした。下記の参考文献をもとに自分でもきちん計算します。)
南極でのデータを例に計算すると、7名、2.4年で計算した場合、有人火星探査では
3-6回のうち1回の緊急帰還リスク、
10年で1人自殺する可能性がある。

まとめ
有人火星探査のためには、個別のリスクつぶしではなく、医学と工学の有機的な連携による医療システムの開発が必要である。

引用文献
NASA’S EFFORTS TO MANAGE HEALTH AND HUMAN PERFORMANCE RISKS FOR SPACE EXPLORATION, October 29, 2015, Report No. IG-16-003
NASA JSC, Evidence Report:Risk of Adverse Cognitive or Behavioral Conditions and Psychiatric Disorders, August 24, 2015

 
昨日、THE MARTIANを視聴しました。
アレス3(アキダリア平原)からアレス4(スキャパレリ盆地)への3200キロの遠征で起こったトラブルの部分(下の図の青い線の右下半分)がカットされていることに気が付きました。

インタビュー映像で、監督が言っていました。最初、脚本家は原作に忠実に原稿を作成してくれた。ただし、それを映像化すると、4時間の映画になってしまう。結局、マーク・ワトニーが生き延びるために試行錯誤している部分や、最後の大遠征の一部がカットされたのだと思います。

また、専門家しかその意味に気が付かないような映像もところどころにあります。映像に解説がないので、一般の方はその意味に気が付かないでしょう。小説には、それらの意味がわかるように説明されています。映画をわかりやすくするために、細かい部分を簡略化することはあるでしょう。

そして私が一晩考えたのが、「小説を読むのが先か、映画を見るのが先か?」
小説を先に読まない方がいいと思います。1つ1つ問題を乗り越えていく部分が映画ではかなりカットされているので、小説を先に読んでしまうと純粋に映画を楽しめなくなるからです。(あくまで個人的な意見ですが)

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アレス3からアレス4に至る範囲の火星地図(西経30度~東経30度、北緯40度~南緯10度、線の間隔は10度)
*NASA/JPL Mars Global Surveyorに搭載されている高精度レーザー高度測定器で得られた1ピクセルあたり1/128度の高密度地形データを利用して、著者がカシミール3Dで作図。

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上下巻別






 
1月22日(金)つくば医工連携フォーラムに参加するついでに、閉鎖環境適応訓練設備を見学しようと計画していましたが、最近の「宇宙飛行士の精神心理健康状態評価手法の高度化を目指す有人閉鎖環境滞在研究」被験者募集のニュースの影響か、予約が取れませんでした。しかたなく1月15日(金)15時からの見学を予約し、1週間早く筑波宇宙センターに行きました。参加者は30人くらいいました。

宇宙兄弟で取り上げられ一般に知られるはるか昔、15年以上前に学会で長期閉鎖環境が被験者の特性及びストレス対処法に与える影響についての話を聞いてから存在を知っていましたが、一度も見学していませんでした。(日米ロの閉鎖居住実験施設を訪問し、実験にも参加しているのに、今までJAXAの施設を訪問していませんでした。)

見学ツアーは約70分で、JAXAの紹介ビデオ、「きぼう」運用管制室、宇宙飛行士養成アリアと続きます。宇宙飛行士養成アリアの一部を以下に紹介します。

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閉鎖環境適応訓練設備模型(縮尺1/20)


平面図(JAXAホームページへのリンク) 上の模型の写真とちょうど対応しています。

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閉鎖環境適応訓練設備

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奥のモジュールが見えるように撮りました

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ヘッドダウンベットレスト 頭を下に6度傾けた状態で横になることで、宇宙にいるのと同じ状態を作り出します。

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宇宙飛行士が宇宙で生体計測などに使う機器類です。

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宇宙飛行士の若田さんがISSで着ていた衣類です。

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若田さんの靴です(WAKATAと名前も書いてあります)。つま先が足袋のように分かれています。紐のかけ方が普通のシューズより簡単です。

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こちらは宇宙食の展示です。

さて来週は、筑波の産総研に 特別講演「有人火星探査の医学的リスクと医工連携の必要性」村井正 参事 JAXA有人宇宙ミッション部門 宇宙飛行士運用技術ユニット 宇宙医学生物学研究グループ を聴講しに行きます。



 
マーク・ワトニーが生存できたシナリオについて小説をもとに計算しました。よくわからない部分については私が設定を仮定しています。すべての物質を質量に換算して、Sol 0-504(MAV到着)までを計算した結果の一部を以下に示します。設定条件を変更すればまた違った結果になります。あくまで生存できた一例だと考えてください。

計算の前提条件
・水初期貯蔵量:300L(液体)
・酸素初期貯蔵量:50L(液体)
・二酸化炭素初期貯蔵量:40L(液体)
・MAVでの二酸化炭素の生産:0.5L/h(液体)
・ヒドラジン:292L(液体)
・ジャガイモ:1500kcal/日分を生産・・・100g当たり76kcal、たんぱく質0.1g、脂肪1.6g、炭水化物17.6g、繊維1.3g (生化学量論でモデル化)
・ジャガイモ200日分を収穫
・HABでは、水再生(再生率90%)、二酸化炭素回収・還元、酸素生産
・ローバでは水、二酸化炭素の回収再生なし
・EVAでは水2L/Sol使い捨て(かなり理想的な数値に設定)
・爆発による反応を考慮してない

主なイベント
Sol 32 火星大気からの二酸化炭素生産、水の生産開始
Sol 72 Pathfinderへ向けHAB出発
Sol 94 HABへ帰還
Sol 119 ジャガイモ全滅、200日分のジャガイモが残る
Sol 449 HABシャットダウン、Ares4 MAVに向けてHAB出発
Sol 504 MAV到着

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残存食料の変動
1500kcal/Solと考えて何日分の食料が残っているかを示している。Sol 119で200日分の食料(じゃがいも)を確保している。

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酸素、二酸化炭素の変動
Sol32からCO2の生産をMAVで開始し、ヒドラジンのH2を利用して水を生成する。植物の光合成により二酸化炭素が減り、酸素が増える。ジャガイモが全滅したSol119以降は、装置を利用した二酸化炭素の回収・還元、酸素生成、水再生のみを実施する。

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水の変動
水初期貯蔵量300Lに、さらに水313Lを生産する。生命維持用の50Lを除き植物栽培に利用する。ただし、蒸散水を回収して水を再利用する。ローバでの遠征中、EVA中は、二酸化炭素や水の回収は実施しない。

 
******最後の記事は、本の内容から離れます*****


米国でThe Martian(邦題:オデッセイ)が公開された日、一人のNASAの研究者から私達に1通の電子メールが発せられた。

私達とは、NASAの各センターにいる研究者、NASAのコントラクターのエンジニア、米国の大学研究者、そして唯一の日本人の私、40名くらいを意味しています。

タイトルは Let’s do the math (映画の中でマーク・ワトニーが発する言葉)

1年くらい前に買った「火星の人」も読んでなかったし、日本で公開していない映画も見ていないし、その時は意味が良くわかりませんでした。

「火星の人」を読み終わって、このストーリは、有人宇宙探査の生命維持を専門にする研究者にとって、面白い計算例題になることに気が付きました。小説中には具体的な数字がたくさん出てきます。

方法や数字が述べられているから、なおさらこのSF小説を荒唐無稽なものに感じるのですが・・・、惑星間移動、火星居住、火星表面移動の3つの局面すべてを含んでいるので、この3つを専門にする私にとっては非常に面白い題材になります。

早速、計算を始めるとしようか・・・・

 
Sol 505
MAVに入ってシステムチェックを済ませ、起動。MAVが生命維持環境になるのを待つ。
MAVには通信回線があり、久しぶりにNASAとの通信が可能なる。
水を無駄にするな、尿を捨てるなとNASAから指示が届く。理由は、この後の作業に大きく影響するからです。

MAVは火星の低軌道にのるように設計されている。それに必要な速度は4.1km/s。しかしヘルメスのフライバイは5.8km/sです。ヘルメスに到達するためにMAVを軽くする必要があります。同時に、燃料を何とかして増加させる必要もあります。

JPL(ジェット推進研究所)からの指示書によると以下のようになります。
MAVは元々19397kgの燃料を火星で生産できる水素を持ってきている。水素1キロで燃料13キロが製造できます。ワトニーが持っている550リットルの水を電気分解して60キロの水素をつくる。その水素から780キロの燃料を作る。これで300キロのペイロードを増やせる。
*水電気分解とサバチエ反応を利用したメタンの生成だと思いますが、生産量が合わない。生産効率の問題か?

打ち上げ重量は12600キロ強、燃料が増えても7300キロしか打ち上げできない。そのためMAVから5000キロ以上取り除く案がJPLから送られてきた。
・ 火星サンプル500kg
・ 乗客が6人から1人に減った(スーツと装備を含む)500kg
・ 加速カウチ5つ、重要でないギア、医療用キット、工具キット、船内装備、ストラップ、その他固定されていないもの。
固定されているものでは、生命維持系全部(EVAスーツを着用するため不要)・・・タンク、ポンプ、ヒーター、エア・ライン、CO2吸収システム、船殻内部断熱材
MAVをヘルメスから遠隔操縦するためEVAスーツ着用でも大丈夫らしい(通常は無人で遠隔操縦着陸)。有人宇宙船を遠隔操縦した前例はない。

・5つあるバッテリーうち3つ、予備の電力系統、予備スラスター、第二、第三コム・システム(バックアップコムなしで遠隔操縦)。もし上昇中にコム・システムが壊れたら、再補足に時間がかかりすぎて手遅れ(その場合には失敗)、バックアップシステムは不要。

・ 船首エアロック400kg、窓、船殻パネル19 (穴をハブのキャンバス地でふさぐ)
・ 与圧室の奥のパネル、補助燃料ポンプ、第一ステージエンジン

失敗の想定確立4パーセント


Sol 548
ヘルメス側でも人工重力を作り出すための宇宙船の回転を止めて、捕獲の準備を完了
MAV側準備完了、打ち上げは明日。
誤差は予定ルートの1メートル以内、予定速度の2cm/s以内
これまでの改造により打ち上げ時のGは12ぐらいになるようです。

Sol 549
世界中が見守る中、MAV上昇、メインエンジン停止、(目標高度よりかなり低いらしい、速度問題なし)
ヘルメス側では、レーダーで周期的に位置確認、最終軌道を計算

計算結果、捕獲速度は11m/s、捕獲距離は68km、捕獲までの時間は39分12秒

ここからは、イオンエンジン、姿勢制御スラスター、EVAスーツのグローブに穴(リークさせて推進)、ヘルメスVAL爆破で29m/sの加速・・・
注)VAL: Vehicular Airlock、小説には書いてありませんが船外活動用のエアーロック

最終的に、ヘルメスとMAVの 距離は22メートル以内、相対速度は12m/sに

最後は、有人起動ユニットMMU(Manned Maneuvering Unit)を利用して加速、テザー(紐を利用)も併用

速度ゼロ、捕獲

2人がエアーロックに、ドア閉鎖、(上昇中Gで失神、肋骨2本骨折)

ヒューストン、そして世界中で歓声・・・

ミッションデイ687(地球時間、火星時間Solでのカウント終了)

 
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アレス3からアレス4までの旅程(直線距離で3200キロ)
注)この図は、私が小説にある情報をもとにGoogle Marsの火星図に書き込んだものであり、正確さについては保証できません。

Sol 458
出発10 Sol目、マウルス谷に到着、2回目のエアー・ソル(酸素供給器稼働に電力を使う日)

Sol 462
マウルス谷の中間あたり
ナビゲーションには、緯度経度を利用している。フォボスの沈む時間を利用して経度を計算(特別な計算式があるらしい)し、手作り六分儀を利用して夜にデネブ(地球の北極星みたいな星)を観測して緯度を求める。

Sol 466
アラビア大陸の端に到達、これからはクレータがたくさんある地域。
高度を比較している。ハブがあるアキダリア平原(マイナス3000m)、アラビア大陸(マイナス500m)、2500m上ってきた。

Sol 468
ラザフォード・クレータとトルーヴェロ・クレータの間を抜ける。地図上は1440キロ走行。

Sol 474
マルト・クレータの縁にぶつかる。走行を終了し、夜になるのを待ってデネブを観測し位置を確認。

Sol 475
マルト・クレータに正面からぶつかったことを確認。どちらに迂回しようかを決めるために、クレータの縁のてっぺんまで1キロのEVAを行う。東西の視界の違いから砂嵐の中にいることに気が付く。数日前から太陽電池の効率が落ちていることからもその可能性が高い。砂嵐につかまると十分な電力が確保できず、死に至る危険性がある。

Sol 476
80キロの間の3か所の同時刻の太陽電池のワット量を比較し、嵐の輪郭を推測することを考えつく、手持ちの機器で簡易的な計測器具を作成。

Sol 477
太陽電池パネルの効率が97%から92.5%に落ちていることから嵐が東から西へ移動している可能性が高いことをつかむ。

Sol 479
正午時点で、3点の太陽電池パネルの効率ロスが、北12.3%、中間地点9.5%、南6.4%であることがわかる。嵐は北側にあり、西に進んでいることはわかっている。南東に行けば嵐を回避できる。

Sol 484
嵐から抜け出した。嵐を避けているうちに540キロも南下し、メリディアニ大陸に入っている。アラビア大陸のでこぼこした地形よりは少し運転しやすい。残る距離はあと1030キロ。

Sol 497
スキャパレリ・クレータの入り口に到達。縁と盆地の底との差は1.5キロ、スロープの長さは45キロ以上、傾度2度。何の問題もないはずだったが、ローバは斜面を転がり横転。トレーラ(生命維持系積載)との接続が分断され、貯蔵系の生命維持に自動切り替えられる。MAVまであと220キロ。

Sol 499
ローバ復旧

Sol 500
トレーラ復旧

Sol 502
安全確保のために、残りの45キロのスロープでは、平均時速を25キロから5キロへ減速
ついにスキャパレリ盆地の中へ到達

Sol 503
63キロ走行、あと148キロ

Sol 504
90キロ走行、あと50キロ
ついにMAVの信号を受信(NASAはアレス4のMAVをアレス3のハブのふりをさせ誘導信号を発信させた)

そしてスキャパレリの南西部で高さ27メートルのMAVを発見。


 
中国の酒泉から打ち上げられた追加のサプライは、無事、ヘルメスにドッキング完了した。

Sol 376
ローバの改造がついに完了

Sol 383
火星全体の大まかな衛星地図をもとに3200キロの行程を考える。
最初の650キロ、アキダリア平原をスムーズに進み、クレータだらけのアラビア大陸に入る。最初のマウルス谷は、昔、川だったため、比較的進みやすい。つまり、アキダリア平原とマウルス谷の間の1350キロは比較的なだらかな地形だ。あとのスキャパレリに下っていく1850キロが厳しいものになるだろう。

Sol 390
ローバの準備完了
・ 食料:ジャガイモ1692個、ビタミン剤
・ 水:620リットル
・ シェルター:ローバ、トレーラー、ベットルーム
・ 空気:液体酸素14リットル、液体窒素14リットル
・ 生命維持:酸素供給器、空気調整器、緊急時用に使い捨てCO2フィルター418時間分
・ 電力:蓄電量36キロワット時、太陽電池パネル29枚
・ 熱源:1400ワットのRTG、空気調整器の戻ってきた空気を温めるための蓄熱ヒーター、予備としてローバ搭載の電気ヒーター

Sol 434
実施試験開始

Sol 444
5 Solの連続試走行験で、平均93キロ/Sloを達成、(地形が平らだから予定よりもいい数字が出た)

Sol 449
ハブ 最終シャットダウン
いよいよスキャパレリに向かって出発

同じころ、ヘルメスでは、原子炉の出力が低下する問題が発生していた。外部の冷却翼に(宇宙船からわずかに漏れる)空気やチリが付着しているようだ。本来、ヘルメスは、ミッションごとにオーバホールするが、今回はそれなしで、ミッションを396日から898日に延長したため、いろいろ不具合も出てくるだろう。



 
Sol 192
スキャパレリクレーターまでの3200キロの遠征の準備を始める。
前回のパスファインダーまでの遠征は18 Solかかった。
今度の遠征は、移動に50 Sol、MAV改造に45 Solの95 Solを想定、ほぼ100 Sol必要。
ヘルメスのフライバイは、Sol 549なので、Sol 449までには出発しなければならない。あと257 Solで長距離遠征用にローバを改造をしなければならない。

改造内容
与圧スペースに、空気調整器、酸素供給器、水再生器の3つ生命維持装置(ビックスリー)を積載
食料、水、太陽電池、予備バッテリー、工具、予備部品、パスファインダーを積載
ローバにトレーラを連結
生命維持装置とローバへのエネルギーを確保するための改造
改造にトレーラの炭素複合材の側壁にドリルで穴あけ(759個必要)

Sol 196
ドリルが動かない。ドリルを作業台に立てかけたことにより、パスファインダーに過電流が流れる(50mAのところを9000mA流れる)。パスファインダー死亡(地球との通信手段を失う)。

Sol 197
電力計算
ローバのバッテリー18キロワット時
酸素供給器44.1キロワット時/Sol
ビックスリー合計で69.2キロワット時/Sol (このうち水再生は3.6キロワット時/Sol)
水は備蓄620リットル、一日3リットルを利用して200Solもつ、残り100 Solをどうするか?水再生機を持参しないで、重量と電力を節約。
6人用の酸素供給器、一人分の処理ならば、電力は1/6になる。44.1から7.35キロワット時/Solに減らせる。

Sol 199
酸素供給器、空気調整器への電力供給方法を見つける。
空気調整器は常時運転だが、酸素供給器は四六時中動かす必要はない。液体酸素50リットル(2タンク)、気体に戻して5万リットルを利用すれば85 Solもつ。
酸素が足りなくなったら1日野営して全電力をためてCO2を処理する。
前回の遠征と同じようにRTGも熱源として利用。

Sol 200
パスファインダーミッションでは、18キロワット時で80キロメートル移動できた。今度は荷物が増えたので同じようには移動できない。
水620キロ、じゃがいも200キロ、太陽電池増設、バッテリー増設、空気調整器、酸素供給器、おおよそ1200キロと推測
走行実験の結果57キロ/Solしか走れず
3200キロ/50キロ=64 Sol(移動時間だけ、酸素供給器に電力を使わせる時間も必要)
酸素供給器が18キロワット時/Solを利用して2.5 Sol分の酸素を生産可能、2-3 Sol毎に止まって酸素供給器を稼働する必要がある。結局64Solが92Solに延びる。

Sol 208
ローバとトレーラの屋根に、太陽電池パネル21枚、側面に7枚をつける。

Sol 211
ここまでの改造で、太陽電池パネル29枚、36キロワット時の蓄電量を確保し、1 Sol当たり100キロ移動できる目途が立つ。

 
ワトニーへの緊急サプライミッションが計画された。Sol 584までに火星へ送り込む必要がある。残された時間は475日、火星までは414日かかる。48日間で機体アイリスを製造することになった。しかし結局、期間短縮のために点検とテストを省いたことにより、ボルトの傷を1つ見逃し、打ち上げ失敗に終わる。

中国国家航天局が、太陽探査機打ち上げのためのブースター<タイヤン・シェン>を利用すれば、火星軌道へペイロード941キロを419日間で投入できることを米国へ提案。これと引き換えに中国人宇宙飛行士を火星へ送り込んでもらおうとしています。

そこから中国の<タイヤン・シェン>を利用したアイリス2の準備が始まる。
Sol 624にワトニーに食料を届けることが可能、これは食料が尽きた6週間後と予想される。

密かに、プロジェクト・エルロンド(リッチ・パーネル案)が始まる。
宇宙工学者リッチ・パーネルがヘルメスを火星に戻す方法を発見した。Sol 549に火星をフライバイすることが可能。アイリスはポイント推進器を利用しているが、ヘルメスは常時推進のイオンエンジンを利用しているから、このようなことが可能になると説明しています。

ヘルメスは、地球帰還のための減速の代わりに、加速をし、地球の重力を利用してコースを調整する。そして旅程延長分の食料を積んだサプライ機をピックアップし、火星へ向かい、Sol 549に到着。火星フライバイ後211日で地球に帰還。(ミッションは533日延びる)
この方法の大きな問題は、ワトニーが自力で現在の位置から3200キロ離れたアレス4のMAVまで移動する必要がある。(MAVで火星重力圏外に移動し、フライバイするヘルメスにピックアップしてもらう)
*サプライ機のピックアップと3200キロの火星面移動は難易度が高すぎないか?


ここで2つの選択肢が出そろう。
・アイリス2(激突型着陸機)で食料を送る。
・ヘルメスで救出する(リッチ・パーネル案)。

両プラントも<タイヤン・シェン>を利用するが、開発期間短縮のため着陸機構を持たないアイリス2の成功率は30%程度である。ヘルメスで救出する成功率の方が高いが、他の5人を危険にさらす欠点がある。

NASAは、アイリス2案の実行を決定するが、フライトディレクターのミッチーが勝手にヘルメスにリッチ・パーネル案を送り、それを読んだヘルメスのクルーは、その案の実行を決定する。



 
ワトニー救出プランが策定され、希望が見えてきたとき、ついに、(ワトニーが死んだと思い彼を火星に残してきた)ヘルメス(火星地球移動船)の他のクルーにワトニーが生きていることが知らされる。

Sol 114
NASAが、アレス4のMDVの重量の問題をクリア。ワトニーは通信システムのバックアップ用にモールス信号の学習を開始。

Sol 115
来年のホーマン遷移軌道ウィンドウに打ち上げ、約9か月後に火星に到着予定(Sol 856)

***過去のアレス3の物資の事前補給について解説****
アレス3のプリサプライ機は、ホーマン遷移軌道ウィンドウで14日間連続して打ち上げられた。プリサプライ309は3日目に打ち上げられ、途中わずかな軌道修正を行い、251日後に火星に到着。数回のエアロブレーキ、パラシュート、バルーンを利用し着地、そして23ヶ月待機した。
プリサプライ309の内訳は、12個のハブ・キャンバス・コンテナ、AL102(ハブ・キャンバス・シート))

*人間6人が火星に長期滞在するためには、2000トンくらいの物資(推進剤ににもよるが、ほとんどは燃料)を地球低軌道に打ち上げる必要がある。仮に130トンクラス(2015年現在そのようなロケットは存在しない)のロケットで14回に分けて打ち上げた場合、1820トンが打ち上げ可能。また現在、短期間に14回連続打ち上げができるような射場は世界のどこにも存在しない。
*火星滞在には、打ち上げウィンドウ(軌道)の選び方によって、長期滞在型(conjunction-class mission)、短期滞在型(opposition-class mission)がある。この小説でアレス3は31日しか滞在しないので、opposition-class missionでしょう。

*ハブは、金属製の構造物ではなく、軽量化のため、特殊なキャンバス(帆布)を利用した構造であることがわかる。アレス3ミッション火星滞在31日の耐久性しか想定されていないことが、この後のトラブルにつながる。

Sol 117
水再生機の調子がおかしい。NASSAの指示を無視して、チューブの詰まりを修理。

再び大きな危機
Sol 119
ハブに裂け目が生じ、爆発し、様々なものが飛ばされる。ワトニーはエアーロックの中にいて、ハブから55メートル離れた場所まで飛ばされる。エアーロックのリークを修理し、エアーロックを転がして、ハブから10メートルのところまで戻る。壊れた宇宙服のヘルメットを応急修理して、ハブまで他のクルーの宇宙服を取りに行く。とりあえずヘルメットのみ入手しローバに退避。新しいヘルメットを装着してハブに新しい宇宙服を取りに行く。

Sol 122
ハブの農場が全滅したことを知る。
収穫寸前のジャガイモ2000個を回収できそう。Sol 200日分の食料に相当。
つまり600日分(備蓄食料400日+ジャガイモ200日)の食料しかない。食料の補給はSol 856日の予定。

さあ、どうする?

 
Sol 97
NASAが、パスファインダーからの信号を受信

通信手段(第一段階)
パスファインダーの360度回転するカメラの動きを利用してASCII(16進法)でデータを送る。直接文字を送らないのは、27種類の文字(アルファベットとクエスチョンマーク)を360度(360度÷27=13度)の動きで送ると不正確になるため。

注釈 ASCII:コンピュータで使われている文字コード

交信開始 ASCIIで地球から質問が送られ、答えを紙に書いてカメラに向け、地球から読んでもらう。
ASCIIで綴れ
STATUS(現況)
HOWALIVE(生存の経緯)
CROPS?(作物?)
WESAW SATLITE(衛星で見た)
BRINGSJRNROUT(ソジャーナを外に出せ)
SJRNRNOTRSPND(ソジャーナ、応答せず)
WORKINGONIT(検討中)


通信手段(第二段階)
パスファインダーには2つの通信手段がある。
1. 地球と交信するもの
2. ソジャーナと交信するもの

2をアレス3のローバの周波数で送信できるように変える。

ジャック・トレヴァー(ソフトウエアエンジニア)が登場
パスファインダーからローバへ送信できるようにはできる。しかし、ローバに受信させたり、ローバからパスファインダーに返信させたりできない。

ローバのソフトウエアをワトニに書き換えてもらうことを提案し、
ソフトウエアを開発中(20メガバイト、送信するのに3年ぐらいかかりそう)
ジャックが短時間にソフトエアを送る方法を考案し、ワトニに作業方法を教える。


Sol 98

新しい通信手段が確立(長文でのやり取りが可能になる)

NASAからワトニーへ
 「MDVを、短時間、水平飛行させる方向で調整中
 アレス4到着までの食料を送り込む予定であることを伝える」

ワトニーからNASAへ
 「食料生産により、Sol 900まで食料が持ちそうであることを伝える」

 
NASA 衛星コントロールのミンディ・パークが、火星周回衛星からの画像とアレス3のミッションログを照らし合わせて確認し、誰かがアレス3の地点にいるのではないかと推測する。
・ 非常用のポップアップテントが2つセットされている。
・ 強風が吹いたのに太陽電池がきれい。
・ ワトニーの遺体が見つかっていない。
追加の情報として、ローバが動いている、MDVが解体されていることを挙げています。

NASA広報統括責任者のアニーが、現時点でワトニー宇宙飛行士が生存していることを発表した。

Sol 61-96
ワトニーが通信設備を確保するためにローバを使って移動する準備を始める。
移動先はアレス4の着陸地点スキャパレリ・クレーター(アレス3の着陸地点から3200km離れた地点)
機材はミッションの前に地球から運ばれているため地球帰還に必要なMAV(通信機もあり)はそこにある。
ローバ:フル充電で35km走行可能、9000ワット時のバッテリーが搭載
ローバ1のバッテリーを外してローバ2に取り付け、2倍の容量に改造し、走行距離を2倍にした。
冷暖房に400ワット消費するため1日24時間で9800ワットを消費してしまう。
ローバは1キロ走行するのに200ワット時の電力を消費する。
もしすべての電力をすべて走行に使えれば一日で90km進める。
最短で35日でスキャパレリ・クレーターに到着可能か?(実際には50日くらいかかるだろう)
電力の補充に、ハブにある太陽電池パネルの利用を検討する。
火星の日照時間は13時間、太陽光は1平方メートル当たり500-700ワット(地球は1400ワット)

走行実験開始 シリウス1~4

シリウス1
フル充電したバッテリーと屋根の太陽電池の電力でどこまで走れるか実験する。
実験失敗:同じところを折り返し運転していたので、固まった道路になり、走行効率が良くなりすぎた。電力を節約するためにヒータを利用しない走行では、寒すぎて実験の継続が不可能になった。

解決策
注釈: RTG(放射性同位体熱電気転換炉)プルトニウム利用
太陽電池が利用できなくなった場合のバックアップとしてRTGを利用、1500ワットの熱発生。

シリウス2
4km離れた場所(正確な場所は不明)に埋めてあるRTGを探す。サドルバックを利用したバッテリー増設と太陽電池パネルを装備したローバ2の安定性を試験する。
Sol 69 成功

シリウス3
シリウス1をもう一度実行
Sol 70 3時間27分で81km走行

シリウス4
アレス4まで行くための20日間の実地調査旅行
電力とバッテリー充電の問題は解決
食料問題解決済み
水2 L/日
酸素供給機を持っていく必要があるが、大きいため不可能、O2タンクとCO2フィルタを利用することを決定(非再生系)
O2タンク1つは7日分の酸素、ハブの25 L液体酸素タンクを2本利用(49日分に相当)
※NASAが月面を想定して検討した遠征プランだと、移動型電力供給機、移動型物資補給機、移動型ハブなどで一団を形成していたが、ローバ一台で長期遠征は本当に可能なのか?

ハブを不在にする間のジャガイモの栽培プランも準備
空気調整期と酸素供給器を止めて、水1トン、CO2の10 Lをハブ内に放出
※3週間これでうまくいくのか?

NASAではMDVを改造して、ワトニーを救出する方法を検討している。
また、衛星画像からワトニーがローバで遠征していることもNASAは確認済み
さらに、目的地が、パスファインダーの着陸地点であることも把握。

ハブのナビ・ビーコンは40kmしか届かないため、遠征した場合にはナビゲーションの方法が問題になる。

アレス3の位置からアキダリア平原を抜けて、パスファインダーの場所までは約800km

Sol 82 ついに到着

Sol 83 パスファインダー着陸機(地球と通信できる)をローバに載せる

Sol 94 ハブに帰還、じゃがいもは元気に育っていた。

20151225-1.png
アレス3(アキダリア平原(北緯31.2度、西経28.5度))、アレス4(スキャパレリ―・クレーター)、🎈パスファインダーの位置関係 ※アレス3とアレス4の距離は3200km、アレス3とパスファインダーの距離は800km



 
注釈Sol: Mars solar day(24時間37分)

タイトルをマーズ・オデッセイと名付けましたが、内容は小説「火星の人」アンディ・ウィアー(ハヤカワ文庫)にもとづいています。小説の内容から技術的な背景を考察していきます。

マーク・ワトニーは、火星に一人取り残され、限られた資源の中で、次のミッションのアレス4到着まで生き延びなければならない。地球まで交信可能な通信機はすべて壊れている。

アレス4到着まで Sol 1387(地球時間1412日)

20161224-1.png
各機材や装置の関係と物資の残量

Sol 31
食料 6人 x 50日分 = 300 日分
一日に食べる分を3/4に減らして(1500kcal/人) 400日分として利用
食料パック 4年分以上のたんぱく質、ビタミン
不足する食料をハブ内で耕作する。作物の種は、ジャガイモ、豆類 がある。マークはカロリーの高いジャガイモの栽培を決定。
※普通はジャガイモではなく栄養バランスの良い大豆の生産をするはずである。収穫後の加工はジャガイモの方が簡単か?ただし、どちらにしても非可食部の処理はどうするのか?
利用できる面積は126 m2 (ハブ92 m2、ベッド2x5 m2、実験用テーブル2x2 m2、ポップテント10x2 m2)
水250 L (300 Lから生活に必要な50 Lを除く)
栽培に必要な地中の水 40 L/m3
水250 Lで耕作できるのは 62.5 m2

150 kg/400日(115500 kcal、76日分)、連作で22000kcal(15日分)追加、約90日分

さらに水があと250L必要なので、
MDVに装備されている火星大気からのCO2生成装置を利用してCO2を生成
0.5 L/h x 24 h x 10 = 125 L (MDV 10 Lタンクを20 hで満タン)
空気調整器 空気中からCO2を回収しO2を生成

水を生成するには水素が必要である。水素はMDVの燃料タンクのヒドラジンからIr(イリジウム)触媒を用いて生成、MDVには292 Lのヒドラジンが残っている。(水600L程度を生産可能)
N2H4 -> N2 + 2H2
この水素を利用して
2H2 + O2 -> 2H2O (燃焼)ここで爆発

※火星で水の回収ができるISRU(現地での資源生産装置)や、サバチエ第二反応まで可能な装置を持ち込んでいれば、別の対応が可能

次に続く

 
 1. Simulation of Space Habitat

1.1. Mass Flow Analysis of Controlled Ecological Life Support Systems (CELSS) 

A Controlled Ecological Life Support System (CELSS) is a self-supporting life support system for space stations and colonies based on physicochemical and biological systems. It consists of humans, animals, plants, and a controlled recycling system. Plants supply food to the humans or reproduce water and gases by photosynthesis, while controlled recycling systems recycle waste from humans and plants physicochemically. We developed a dynamic simulation model for analyzing the mass flow of a CELSS. We applied the modeling method to mass flow analysis and designed a control system for a Closed Ecological Experiment System (CEEF) at the Institute for Environmental Sciences (IES).

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Fig. 1 Closed Ecological Experiment System (CEEF) cited from the IES web page

1.2. Habitation Experiment at Mars Desert Research Station

The Mars Desert Research Station (MDRS), owned and operated by the Mars Society, is a full-scale analog facility in Utah that supports Earth-based research in pursuit of the technology, operations, and science required for human space exploration. (http://mdrs.marssociety.org/home/about-mdrs accessed Nov. 29, 2015)

In 2013, Mars Society Japan selected the members for Team Nippon, which I served as commander. The team consisted of six crewmembers and conducted a two-week habitation experiment regarding space habitat, space food, and extravehicular activity (EVA) on Mars surface in 2014.

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Fig. 2 Crewmembers on Crew 137 at MDRS

1.3. Thermo-fluid Analysis in Habitat

The first cylinder-shaped space colony was proposed by G. O’Neill in 1974 and named “Island Three”. It measured 6.2 km in diameter and 30 km in length. It was designed for up to ten million people to live in it. The cylinder rotated 0.55 rpm to create an artificial gravity of 1 g.

The inside wall of the cylinder was divided into six equal-area sections that ran the length of the cylinder. The sections alternated between habitable land surfaces and transparent windows with three of each in total. Each window had a movable mirror installed to reflect sun light. It could artificially create days, nights, and seasons. Matsuda’s research on the space colony predicted that the temperature difference between the habitable land sections and window sections caused air to circulate by window-wind that originated from the window sections and blew towards to the land sections.

I developed a Computer Fluid Dynamics (CFD) model for the Island Three space colony using OpenFoam, an open source CFD software package. I verified and validated the numerical model and analyzed ideal environmental conditions for humans and crops by changing the heat flux from outside sunlight. The model could trace air transfer, heat transfer, and carbon dioxide diffusion under artificial gravity.

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Fig. 3 Carbon dioxide diffusion in Island Three


2. Design and Control of Space Habitat System 

We developed a design support tool and scheduling method for an Environment Control and Life Support System (ECLSS). The latest version of the tool, named SICLE (Simulator of Material Circulation Control System), was developed by Space Systems Development Corporation (SSD). Mass flow analysis of food production, food supply, and recycling of water, air, and waste was conducted using the SICLE. It can be applied to design research and control research for an ECLSS.

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Fig. 4 Snapshot of SICLE provided by SSD

3. Planetary Surface Exploration 

I developed a rover routing method using Dijkstra algorithm. I applied it to a rover routing problem on the lunar surface based on KAGUYA’s laser altitude data. In addition, we are developing a planetary surface exploration system to support extravehicular activity (EVA) on Mars’s surface based on lessons learned from results obtained from Crew 137 in 2014. The system will consist of unmanned rovers, manned rovers, crew, and reconnaissance aircraft. A part of this system will be tested by Crew 165 at MDRS in 2016
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Fig. 5 Rover route on lunar surface calculated using Dijkstra algorithm

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Fig. 6 Extravehicular activity using an All Terrain Vehicle (ATV) by Crew 137 at MDRS

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Fig. 7 Altitude and speed changes of crew expedition

 
大政謙次 著  生態工学会出版企画委員会編, 閉鎖生態系・生態工学ハンドブック, 発行元:(株)アドスリー, 2015年9月 (分担執筆)


 
第59回宇宙科学技術連合講演会@鹿児島の宇宙教育・アウトリーチ・宇宙政策(2) M会場10月7日(水)14:10~15:30で14:50~15:10 1M09 宮嶋 宏行 国際設計コンペを利用した宇宙工学Hands-onトレーニングの実践 を発表します。米国の宇宙工学ハンズオントレーニング3例、Team Kanauの実践2例を紹介し、国際設計コンペを利用した宇宙教育の実践について考察します。

また、次回のMars Society Announces International Gemini Mars Design Competitionについても紹介します。またチームを結成したいと考えています。興味ある方は連絡ください。

 
サンノゼに来て1ヶ月、あまりに忙しく、今日初めて半日休暇を取りました。
本当は、NASAの知り合いの研究者を訪問しようと思っていましたが、それは次回に回し、とりあえずビジターセンターに来ました。(ビジターセンターは昨年訪問したジョンソン・スペース・センターに比べるとかなり貧弱です)

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まずは、正門のセキュリティーチエック、ビジターセンターは、この手前にあるのでこの門は通りません。

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ビジター・センターとギフトショップ

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国際宇宙ステーションの米国の実験モジュール(デスティニー?)のモックアップ

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宇宙飛行士の運動器具

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実験設備、NASDAと書いてあります。

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エームズといえば数値流体力学や風洞で有名です。これはスペースシャトルの風洞模型です。
風洞実験を知っている人だったら、こんな大きな模型を入れる風洞の大きさが気になります。

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これが施設の模型と、風洞のブレードです。巨大です。

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アポロ計画で持ち帰った月の石を分析するための設備です。

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駐車場の端においてあるモックアップです。最初は、セントリフュージかと思って近づいたら、居住設備のようです。宇宙ステーション、宇宙基地?

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隣にもう1つ

次回は、手続きをして中に入れてもらいます。


 
7月4日(土)宇宙システム開発株式会社にて、特定非営利活動法人日本火星協会の設立総会が開催されました。私は、設立総会実行委員会の一人、理事候補の一人として準備をお手伝いしました。

本日7月29日(水)、担当者が東京都に申請書を提出しました。12月頃には認可され、登録できる見込みです。

現在、私は研究開発担当として、次期MDRSクルーのお手伝いや、将来の火星表面探査フィールド実験の準備をしています。

認可後、詳しい情報が協会から発表されると思います。

 
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ヒルトンベルビュー ICES会議受付

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ホテル近くのオフィス街 真ん中のビルの上のほうにMicrosoftの文字が

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7月13日 学生ポスターセッション コロラド大ボルダー校 二酸化炭素の吸着、処理、酸素生成

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7月13日 学生ポスターセッション MIT 宇宙服スキンスーツ

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7月13日 学生ポスターセッション MIT 3Dプリンターで宇宙用ポンプのバルブ作成

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私たちのセッション 私と森山さんで2件発表

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発表が終わって、タクシーでシアトルダウンタウンへ、ここはスターバックス1号店

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パイクプレース市場のレストラン 地ビール6種
(20年ぶりぐらいにシアトルに行きましたが、坂道がこんなに多い町だということを忘れていました)

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元GoogleのAlan Eustaceさんです。成層圏からEVAスーツを着てダイブした有名な方です。
7月15日バンケットのKeynoteスピーカーでした。Paragon社が支援したダイブの様子を映像使いながら説明していました。

 
次は宇宙システムの信頼性の話です。これは宇宙開発における信頼性のセッションでの話題の1つでした。
1990年代、NASAのゴールデン長官が、cheaper, faster, betterの政策を推進し、16実施したミッションのうち6つが失敗したということです。信頼性の面からは悪い政策の例として紹介されました。
そこで会場から質問とコメントが出ました。「いま民間に任せたロケットの打ち上げが2回失敗しているのはまさに、cheaper, faster, better政策の失敗と同じじゃないのか」会場からは笑いが起こりましたが、みなさん必ずしもそうは思っていないのではないでしょうか?イーロン・マスクのSpaceXは、安い費用で打ち上げる市場を開拓しました。多くの人が次を期待しているのだと思います。

その他には、複雑なミッションを実施するうえで、最初に予想できなかった原因により、ミッションが失敗することがある。従来の信頼性工学では、そのような失敗を避けることはできない。アポロ13号、チャレンジャー号、コロンビア号などの例を出しながらNASAの研究者が解説していました。

実際のミッションでは信頼性とコストは、リニアではなくエクスポネンシャルの関係にあるが、組織内ではコスト削減に対するプレッシャーが大きく、設計段階でどの程度の信頼性設計をするかは大きな課題だとも言っていました。

 
国際会議のレセプションで聞いた宇宙産業のある分野での面白い話です。
そのメーカー20年前はその分野でNASAの主契約企業(親)でした。国際会議でのイベントでもいつも大手スポンサーの1つでした。NASAの予算削減の中で10年ほど前にその大手企業は撤退してしまいました。その後、NASAが発注するその分野の仕事を請け負ったのが、今から20年程前に設立されたベンチャー企業(孫請け)でした(そのベンチャー企業にとっては設立10年目ぐらいのできごと)。
NASAがSBIR(Small Business Innovation Research)に力を入れている時期とも重なります。
そして現在、NASAの主契約企業は、そのベンチャー企業です。いま大手企業がNASAの仕事を取りたいと思った場合、そのベンチャー企業の傘下に入るしかないというのです。人件費の面で、大手企業は中小企業には勝てません。大手企業が儲からないからと撤退した後に、中小企業は技術力も獲得しました。20年たって、親と孫が逆転した例です。

普通は、政策責任者が自分の任期中の短期的な成果を求めて改革をして失敗するんですが、方向性が正しくて、時間をかけて実行してうまくいった事例です。この政策2~3年で成果を出そうとしたら失敗します。



 
神戸で開催されている30th ISTSのロボティクスと有人ミッションでメンバーが発表します。
海外研究者の発表がキャンセルされ、有人ミッションについては私たちだけになってしまいました。

昨年、インスピレーションマーズ国際学生設計コンテストで優勝したミッションデザインについて発表します。

[k-12] Mars (5) - Robotics and Human Missions
Session Date: July 10 (Fri) 9:40 - 10:40

Room: Kobe International Conference Center, Meeting Room 402
Chairperson: Takahiro Iwata (JAXA, Japan)

2015-k-58 ( 10:20 - 10:40 )
Trade Study of Spacecraft Design for Manned Mars Flyby
Koki Tanaka1, Daichi Nakajima2, Shota Iino1, Eriko Moriyama3, Hiroyuki Miyajima4
1 Keio University, Japan, 2 Tokyo University of Agriculture and Technology, Japan, 3 Space Systems Development Corporation, Japan, 4 Tokyo Jogakkan College, Japan

>>>>ISTSプログラム

 
国際的な研究チームに入り、プロジェクトが終わった後に、なんとなく誰かがFacebookやmessengerを利用した情報交換の場を作ります。やり取りはすべて英語で行われるので、私自身はあまり発言しませんが、かなり役に立っていると思うことがあります。

海外の研究者が何に興味を持っていて、どんなことが話題になっているのかが、掴めることです。英語で発信されるニュースや論文をすべてななめ読みしたりはできません。専門家が、likeと教えてくれるだけでかなり役に立ちます。

火星の専門家にとって6月の話題の1つは、2015年10月にヒューストンで行われる月惑星協会のワークショップFirst Landing Site/Exploration Zone Workshop for Human Missionsのようです。ここでどんな議論がなされるのでしょうか・・・

NASAのアナウンスメントへのリンク

以下は、USRAへのリンク画像です。



 
2015年6月27日(土)~28日(日)  明治大学黒川農場で2015生態工学会年次大会が開催されます。

私の発表は、2日目の13:30からです。
NASA Design Reference Mission (DRM) 5 から MarsOne まで有人火星探査ミッションのシステム分析をInitial Masses in Low Earth Orbit (IMLEO)を指標にして行います。

セッション 4 [宇宙開発・物質循環] 座長 中根昌克(日大)
13:00-13:15 有人宇宙探査を目指した空気再生装置
〇桜井誠人 (JAXA)
13:15-13:30 日本の将来ECLSS システムを想定したシミュレーション
○寺尾卓真(日大院)、桜井誠人(JAXA)、森山枝里子、
広崎朋史(宇宙システム開発株式会社)
13:30-13:45 有人火星ミッション設計のための生命維持システムのパラメトリック解析
○宮嶋宏行(東京女学館大)

 
5月23日の記事の続きです。

結局、InterFoamに温度場を加える改造ではなく、熱輸送と浮力駆動流れbuoyantBoussinesqPimpleFoam(浮力を伴う非圧縮性乱流用非定常ソルバ)を利用して、円筒表面に温度差がありz軸周りに回転している円筒内の空気の風速、温度、発生物質の拡散を解くことにしました。

そのために、buoyantBoussinesqPimpleFoamに発生物質の拡散を解く改造を行いました。
改造内容は異なりますが、改造に際しては「実践ソルバー改良① scalarTransportFoamの改良事例 柴田貴裕」を参考にしました。

また、境界条件を時間によって変更するために、swak4Foam(funkySetFields, groovyBC)を利用しました。インストールに関しては、
swak4Foam(funkySetFields, groovyBC)のインストール勉強会@関西幹事 冨原 大介 ~関数による境界条件の設定~
を参考にしました。

swak4Foamのインストールでは大変苦労しました。Ubuntu14.04 LTSの場合、パッケージを利用したインストールではbison3.xがインストールされます。swak4Foamのインストールではbison2.7.1以下が必要です。Ubuntuのパッケージサイトを利用したり、コマンドラインから古いバージョンbison2.7.1を指定しても完全にはインストールできませんでした。結局、ソースコードからコンパイルしてインストールする方法で、swak4Foamのコンパイルとインストールに辿り着きました(コンパイルに数十分かかりました)。

現在、groovyBCを利用して、温度と発生物質の境界条件に、時間で変化する関数を設定しています。

今後は、設定値などを再確認し、求める計算精度が達成できているかどうかを確認していきます。

20150608-1.png
OpenFoamで作成した半径3.2km、長さ30kmのIsland Threeの熱流体解析モデル(画像はparaViewのスナップショット)

20150608-2.png
Island Three内部表面の温度、赤いところが居住区域、青いところが窓、奥の青い円は太陽とは逆側の壁


Island Threeの画像へのリンク
 
2015年5月28日-30日に米国ユタ州のハンクスビルの火星砂漠研究基地で大学ローバチャレンジが開催されました。

最終的に23チームが出場し(最初のエントリーは44チーム)、ポーランドのLegendary Rover Team (Rzeszow University of Technology)が460ポイント(満点は500ポイント)で優勝しました。

このコンテストでは、サンプルリターンタスク、アストロノート支援タスク、設備サービスタスク、障害物横断タスク、プレゼンテーションタスクの5項目について、それぞれ100ポイントの合計500ポイントで評価されます。

技術的な要求事項が事前に示され、いくつかの項目については制限を超えると減点されます。例えば重量には50kgの制限があり、1kg超過するごとに獲得ポイントの5%が減点されます。またタスクごとに装備する装置を含めた重量は70kgに制限されています。予算は15,000ドル以内に抑える必要があり、領収書の添付も求められます。

技術的な要求事項が文書で細かく指定されています。動画で確認した一部のタスクを紹介します。
1. サンプルリターンタスク 位置、高度、範囲を示され、サンプルを回収し、その場でpHや湿度を計測する。
2. アストロノート支援タスク 工具ボックスや工具を運び、アームを利用して展開したり、収納したりする。
3 .設備サービスタスク バルブやポンプをアームを利用して操作する。
4. 障害物横断タスク 険しい地形(高低差0.5m、傾斜60度)の指定された複数のポイントを通過する。(ここでEVAしたので、この地形の険しさはよくわかります)
5. プレゼンテーションタスク 技術的な要求項目について、英語で15分間のプレゼンビデオを作成する。

Youtubeで2014年の動画を確認すると、日本で行っている研究開発とは、少し方向性が違い圧倒されます。




2014年8月ヒューストンで、火星協会の会長から、日本のチームもこのコンテストに出てほしいと言われましたが、少しハードルが高い気がします。何年もかけて経験を積んでいかないと上位になるのは難しい気がします。



 
5月16日の記事の続きです。

私が計算したい円筒表面温度に差がある円筒内の回転流体を解析するためには、interFoamにさらに
・温度場の計算
・温度による密度変化に起因する浮力の計算
を入れる必要があります。

まずは、下記の情報を参考にinterFoamに温度場を加えたinterTempFoamを作成しました。

OpenFOAMのカスタマイズ・ソースコード改造入門(interFoam への温度場計算追加)
関連する情報は次のサイトにも http://eddy.pu-toyama.ac.jp/OpenFOAM/

OpenFoamの混相流solver interFoamのパラメータによる解の変化

自分で作成したものは、まだコンパイルが上手くいきません。海外のOpenFoam掲示板で調べて解決策が見つかりましたが、まだ納得できていないので、開発をとりあえず保留しています。
代わりに、上記1つ目のサイトでダウンロードできるソースコードをコンパイルして利用しようとしましたが、上手くコンパイルできません。
OpenFOAM 2.3.x では、interFoamのライブラリに変更があり、incompressibleTwoPhaseMixture を使わず、immiscibleIncompressibleTwoPhaseMixture が新設され使われているためのようです。
海外のOpenFoam掲示板で調べて解決策(問題箇所をコメントアウトする)を見つけコンパイル成功。ただし、この方法はもう少し検証が必要である。

まずは、普通のinterFoamの計算と比較するために、interTempFoamの温度場の初期値を均一に設定して計算をする。

20150523-2.png
t=5sの状態
water, airの温度初期設定T=300Kで計算開始すると最初からwater,とairの境界で300K以上の領域が発生する。(ソースコードの元サイトにも書かれているように、Tの方程式の離散化について検討する必要があるようです)

またOpenFOAMのgoogleグループの投稿「温度場を導入したinterFoamの異常」には
・時間刻みを小さくすると多少改善される。
・速度場が大きいと温度場が破綻しやすい。
・容器に半分水を張ったような全く動きのない系でも最大温度を超える。(これについてはなぜか界面でわずかに速度場があることも疑問である。)
と書いてありました。これを参考にもう少し検討をしてみます。



 

5月1日の記事の続きです。(5月16日に記事を掲載したあと、回転させても水面が上がらない原因が判明したので、モデルと記事の内容を修正)

tutorials/multiphase/InterFoam/laminar/mixerVessel2Dをもとに、
5月1日に紹介した例題にあるように設定を変更する。(OpenFOAMがv2.1からv2.2になり、チュートリアルの構成が変更になりtutorials/multiphase/MRFInterFoam/mixerVessel2Dは存在しない)
このままではエラーが発生するので、少し調べました。

例えば、回転条件の設定の部分
constantのMRFZOneファイルがfvOptionに変更、記述方法も多少変更になりました。

実行はtutorials/multiphase/interFoam/laminar/MixerVessel2Dに付属のAllrunとMakeMeshを修正して作成し、ソルバーinterFoamを利用して実行

意図したとおりに計算できず、参考にした設定ファイルを再確認
constant/g z方向に-9.81設定
constant/polyMesh/blockMeshDictPipe-8.m
円管の長さ 5->2
長さの変換係数  ConvertToMetre 0.1 -> 1 に変更

constant/transportProperties
水の動粘性係数 1e-06に変更(元ファイルには1e-04とあり、OpenFormの日本語マニュアルには1e06とあり(タイプミス))
水と空気の粘性率sigma0.07に設定

実行可能であることを確認。

次にRASモデルを利用し、層流計算から乱流計算に変更
tutorials/multiphase/InterFoam/ras/damBreakから乱流計算のファイル
RASproperties をコピー
k をコピーし、wallsの設定を他のファイルと同じように変更

turbulenceProperties で SimulationType RASModel;に変更
エラーが出たので
fvSolusionの中の
PIMPLEに
pRefCell 0;
pRefValue 0;
の設定追加


OpenFOAMチュートリアルドキュメント作成プロジェクト ふうに基本情報をまとめました。

multiphaseInterFoam:3D回転円管の混相流

基本情報

SolvermultiphaseInterFoam
CasemixerVessel2D(/tutorials/multiphase/multiphaseInterFoam/laminar/mixerVessel2D)をもとにmixerVessel3Dを作成
Version 2.3.1
Kerword 非定常,混相流, VOF, MRF, 層流 or 乱流
変数 alpha[], U[m/s], p_rgh[kg/m/s^2] を各相(air, mercury, oil, water)毎に計算
定数constant/g
     g=0 [m/s^2]
constant/transportProperties にて、各相の nu, rho を定義
    nu.water=1e-6, nu.oil=1e-6, nu.mercury=1.125e-7,nu.air=1.48e-5 [m^2/s]
    rho.water=1000,rho.oil=500, rho.mercury=13529, rho.air=1 [kg/m^3]
constant/fvOption にて、回転条件を設定
    origin (0 0 0);    //  回転中心
    axis (0 0 1);        // 回転軸
    omega constant 10.5; // 回転角速度 rad/s
基礎方程式
 コメント・メッシュは、Moguraさんの円管メッシュ作成m4スクリプトを使って作成している。半径0.5m、高さ2mの円筒、円管の長手方向をz軸に設定
・setFieldDictによって初期水面の高さを1mに設定している。
・topoSetによって回転領域を定義している。
・Ver 2.3.0 までは、MRFMultipahseInterFoam というMRF計算専用のソルバーを使う必要があったが、Ver 2.3.1 からは、通常のmultiphaseInterFoamソルバーにて、constant/fvOption を使って計算できるようになった。
・下記例題では、高さ1mまでwaterを充填してz軸周りに回転する計算を実施 


ここまでの結果が以下になります。 
paraViewのスクリーンショットコピー機能で画像を保存しました。

20150519-1.png
200s後のalpha.waterの状態(赤い部分が水)


20150519-2.png
200s後の(-0.5, 0, 1)-(0.5, 0, 1)のラインの水の相比率

相比率(この場合水と空気)の変化から、回転軸から離れた壁面では1mの高さには水があり(水の比率が1に近い)、中心付近では水面が下がり1mの高さではほとんど水がない(水の比率が0に近い)様子がわかります。



回転角速度21rad/sの最初の10sのアニメーション

次はこのモデルを利用して、円筒容器内で回転する水の振動現象と履歴現象,ながれ30(2011)455-458の現象を再現してみようと思います。

さらにその次は、温度場計算モデルを加え、円筒容器表面の温度差による熱対流をモデル化する予定です。

スペースコロニー・アイランド3の大気循環解析までには、まだまだモデル設定や計算方法について勉強が必要です。





 
首相官邸にドローンが侵入、墜落して以降、何かとドローンが話題になっています。

私は、米国で火星表面探査の模擬実験を実施しているときに、
欧米のメンバーがドローンを利用して探査地点を上空から偵察しているのを見て、興味を持ちました。
(実際の火星では、大気が薄いため地球上で利用しているようなドローンは利用できませんが・・・)

私たちの模擬実験の結果、惑星表面でローバや人が移動するときには、その場での上空偵察が重要だと気が付いたからです。事前の地形調査だけでは不十分です。

店頭やネットで買えるドローンにも、低機能で安いものから高機能で高額のものまであります。
そこでとりあえず低機能で安いものをアマゾンで購入し、調査を開始しました(2015年1月ごろ)。
そこで分かったことは、
1.飛行時間が短い 小型のものだと5分程度です。何かを搭載して重量が重くなれば、飛行時間はもっと短くなるかも。
2.操縦が難しい 前後左右が分からなくなる。見失う。加速減速の加減が難しい。
3.微調整が難しい。リモコンに微調整のつまみがついてますが、ホバリングさせるのも難しい。落下させてプロペラの形状が少しでも変形すればなおさら難しくなります。
*操縦は難しいですが、運動性能には満足しました。4つロータがついているので、機敏に様々な動きができます。宙返りも簡単にできます。

侵入したけれども、見失ったというのも理解できました。

だから最近の商品は以下のような機能があるんだということもよく理解できました。

Phantom 3 を見失うことは決してありません。GPS と GLONASS を組み合わせることで、Phantom 3 は現在位置とユーザーとの関係を完全に把握します。より精密にホバーし、より正確に移動し、より速く衛星に接続します。(DJI ウエブサイトのPhantom 3 の説明)

コントローラにリアルタイムの映像やライブマップ機能があるのも理解できます。
精密フライトで安定したホバリング 、飛行時間の延長、オート帰還、オートランランディング・・・

そろそろ上位機種のドローンに移行しようと思っていた頃、首相官邸への侵入事件が起こりました。
この事件が起こる前から、近所でこんなものを飛ばしたらかなり危ないと思っていました。
テレビに出演しているプロの方みたいに、最初からうまく操縦できるわけではありません。
テロ以前に、飛行中に見失って、人に怪我をさせる可能性の方が高いです。

今日、綜合警備保障が、センサーで侵入ドローンの音を検知する、というニュースが出ています。

キャンパスで飛ばすと、隣のマンションの住人からクレームを入れられる可能性もあるので、今日は体育館の中で実験飛行をします。


 
最近は、自分でPCを組み立てたり、UNIXサーバを構築したりすることから遠ざかっていましたが、今年のGWを利用してLinuxの計算環境を構築しています。

数値流体計算用にOpenFoamをWindows上でしばらく利用していましたが、ネット上に情報量が多くあるLinuxに移行しようと以下のPCをアマゾンで購入し、Windows7とUbuntuのデュアルブートにしました。

ASUS BT6130-B010A

このPCすでにパテーションが3つ利用済みで、Ubuntuインストールに必要なあと2つのパテーションが作成できません。
1 Windows7 loader
2 Windows7リカバリー
3 Windows7
4 NTFS

そのためUbuntuをDVDから起動しても、Windows7とUbuntuの併存インストールのメニューが出ません。
参考文献:http://satomablog.blog.fc2.com/blog-entry-6.html

「日経BPパソコンベストムック必ずできる!これからはじめるLinux」付属のDVDを利用してUbuntu 14.04 LTS(64bit版)をインストールする。

調べてみると、/dev/sda4を拡張パテーションにして、その中に2つのパテーションを作成し、1つをUbuntu、1つをswap領域にしてすると、インストールできることが書いてありました。
Ubuntu用に50GB,swap用に4GBを作成しました。

ネット上のページには書いてありませんでしたが、インストール用のパテーションを確保した後でインストールを開始すると、デュアルブートのインストールメニューが出てきました。
Windowsとの領域の割り当ての設定もその段階でできます。

http://www.openfoam.org/download/ubuntu.php の指示に従いOpenFoam Version 2.3.1をインストールし、無事完了しました。

チュートリアルにある
incompressible/icoFoam/cavity
multiphase/MRFMultiphaseInterFoam/mixerVessel2D
を実行してみました。
まずは、
回転円筒容器内の水面挙動(その1)
回転円筒容器内の水面挙動(その2)
と同じものをGW中に作成するのが最初のステップです。

(2015年4月24日)



 
2015年4月12日(日)17時からはまぎん宇宙こども科学館で「Yuri's Night & STS-131 山崎直子 宇宙旅行5周年の集い」が開かれました。5年前に、ケネディ宇宙センターや日本で打ち上げを応援した人たちの集まりでした。(私は5年前には応援に駆け付けてはいませんが、案内をもlらったので参加しました)
前の席に座ったので、この写真からは全体の会場の様子は分からないかもしれませんが、定員60名の大きな会場でした。

20150412-3.jpg
17時を過ぎたころ、司会の人からのあいさつに続き、山崎さんのあいさつです。娘さんはあいさつ中も、お母さんから離れず、ずっとくっついていました。

20150412-4.jpg
これは5年前に応援したグループの人たちの横断幕です。

20150412-6.jpg

会場には、STS-131のエンブレムを模ったケーキが飾られていました。この後、みなさんでこれを食べました。

御茶の水大学付属高等学校のときの恩師の方が、私の後ろに座っていらっしゃいました。ごあいさつの中で、打ち上げの時にすでに80歳を超えていたといってましたので、かなりの年齢ですが、そんな年齢には見えないぐらい元気そうでした。

途中で、山崎直子さんの執筆された本を2冊、じゃんけんで勝った人にプレゼントするイベントがありましたが、運よく最後の2人に残りました。

瑠璃色の星瑠璃色の星
(2010/07/21)
山崎 直子

商品詳細を見る


はまぎん宇宙こども科学館の施設の写真を2枚紹介します。

20150412-1.jpg
5階の展示室にあるスイングバイの模擬施設です。自分で鉄球を打ち出して、重力(この場合、写真の穴です)を利用した加速や軌道変更を観察できます。

20150412-2.jpg
地下にある機械室(給排水施設など)もガラス越しに見ることができます。

都合により19時半ごろ会場を後にしました。
 
 1.居住環境のシミュレーション

1.1 閉鎖生態系生命維持システムの物質循環解析
 人間が宇宙で生活するために必要な酸素、食料などを人間が使用した後の廃棄物からリサイクルする閉鎖生態系生命維持システムの物質循環のダイナミックシミュレーションを大林組の協力の下、日本で初めて行った。ここで確立したモデル化法は、その後の物質循環解析や物質循環制御の研究へとつながっている。
 また、長期に宇宙に滞在する場合のテストベッドとして最先端の実験施設であった閉鎖型生態系実験施設(CEEF)のシミュレーションによる物資循環解析で15年以上にわたり貢献した。
project02a_00.jpg
閉鎖型生態系実験施設(環境科学技術研究所ホームページより)

1.2 火星砂漠研究基地での居住実験
 この項目については、こちらのポスターをご覧ください。
20140313-1.jpg

1.3 閉鎖空間の熱流体解析
 数値流体力学(CFD)を用いてシリンダー型スペースコロニーの大気循環(円筒座標系の熱流体解析)における窓風(窓と陸地の温度差から発生する風)の発生を解析した。これに人間による二酸化炭素の発生、植物による二酸化炭素の消費、資源の再生による二酸化炭素の発生の3つのモデルを、空間分布を考慮して組み合わせ、二酸化炭素の濃度分布を解析した。
sc.png 
スペースコロニー内の二酸化炭素濃度分布

 最近では熱流体解析にOpenFoamを利用しています。詳細についてはOpenFoamの項目をご覧ください。

2.居住環境の設計と制御

2.1 閉鎖生態系生命維持システムの概念設計支援ツールの開発
 設計事例が少ない再生型生命維持システムの機能分析、シンセシス、アナリシスの一連の概念設計過程を支援する設計支援ツールを開発した。特に、概念設計の初期段階における設計者による概念構造の構築とその後のシステム合成・分析を一貫して支援する設計法の研究成果は私の学位論文となっている。現在、この研究を基に設計者と設計支援ツールのインタラクションによる設計知識の創発を促す設計支援ツールSICLE(Simulator of Material Circulation Control System)を宇宙システム開発株式会社と共同開発した。
 2014年に米国ユタ州の火星砂漠研究基地で実施した食料生産、食料供給、水・気体・廃棄物のリサイクルと再利用について、このツールを用い解析した。
image008.jpg image012.jpg
設計支援ツールSICLE (宇宙システム開発株式会社)

2.2 閉鎖生態系生命維持システムの運用スケジューリング法の開発
 閉鎖生態系生命維持システムの物質循環制御のために、ファジイ線形計画法に新しいmオペレータを導入し、従来あった最小オペレータと和オペレータの性能の欠点を改善した。
 また、閉鎖型生態系実験施設(CEEF)物質循環システムの運用スケジュール自動生成システムを開発した。制御アルゴリズムにはマルチエージェント強化学習、およびラグランジュ分解調整法を適用し、その一部は宇宙システム開発株式会社により環境科学技術研究所に納入された。ラグランジュ分解調整法では、大規模なスケジューリング問題の計算量を抑えるために分解法を採用し、さらに経験的知識を数学的解法に実装することで、計算量を抑えながらオペレータにとって自然な解を実用的な時間内で得ることに成功した。

3.惑星表面探査

3.1 人の作業を支援する惑星表面移動探査システム
 惑星表面移動探査における経路探索アルゴリズムを開発した。地理情報作成には宇宙航空研究開発機構(JAXA)の月周回衛星かぐやのレーザ高度計データを用いた。この時の成果をもとに2013年~2014年には米国火星協会のユタ州にある火星砂漠研究基地での2週間の実験に2回参加し、船外活動に関わるパラメータと制約の特定に関する調査・実験を行った。この時の経験から、移動探査にはその場での低空からの情報取集が重要であることを発見し、そのために必要な探査システムの開発を進めている。同様の研究には、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の火星航空機やアメリカ航空宇宙局(NASA)の火星航空機や火星ヘリコプターなどの構想がある。低空からの偵察にいずれの方法を採用するかは今後の検討課題であるが、最終的にはローバの運用と低空からの偵察を含めた一体型の移動探査システムの開発を目指している。
image_mp_20130923121824d93.png image006.png
ダイクストラ法によって求めた探査経路
20140307-1.jpg
火星砂漠研究基地でのATVを利用したEVA遠征実験
20140307-eva.jpg
探査経路および移動時の高度と速度の変化
 
数年前に、国際会議の論文の査読をしていた時に、このグラフどうやって書くのだろう、と思った時がありました。今回、グラフを作成しているときに、同じようなグラフが偶然書けました。

特に珍しいグラフではなく、Excelの3-Dグラフ [グラフ/等高線/3-D等高線] を、等高線グラフに変更しただけです。このようなグラフは、2つのパラメータに関して計算もしくは計測された数値の示す傾向を見たい時に利用します。ところが3Dにするとよくわからなくなります。例えば、以下のグラフです。形状によっては見えにくい部分が発生します。

20150303-1.png

これを等高線グラフに変更したものがこちらです。形状は想像しにくくなったかもしれませんが、数値は読めるようになりました。
20150303-2.png

別の結果のグラフです。もっと数値が読みにくいです。
20150303-3.png

これを等高線グラフにしたものがこちらです。
20150303-4.png

2つめのグラフの元のデータがこちらになります。
Excelで作成したシミュレーションモデルに関して、8つのパラメータを0.1刻みで増加させていき、そのうち2つのパラメータに関する計算値をセルに表示するプログラムをVBAで作成しました。この作業を手作業でやると大変ですが、プログラムで実行すると2-3秒で終わります。

20150303-6.png

等高線グラフ、これからも使えそうですが、Z軸の設定を変更したいときは、3-Dグラフに戻す必要があるので、多少面倒です。

 
有人ロケット研究会定例会 2015年2月14日 @関東ITソフトウェア健康保険組合 市ケ谷健保会館 F会議室 15:00~16:20

日本の有人宇宙活動はどうなる? ~曲がり角の我が国の宇宙活動~

日本宇宙少年団(YAC)相談役
スペースゼロワン代表
宇宙航空研究開発機構(JAXA)元副本部長
斎藤紀男さん

前向きな有人宇宙活動をするにはどうすればよいか

1.はじめに
2.新宇宙基本計画(2015年1月9日決定)について
3.新宇宙基本計画その疑問点
4.これからの日本の有人宇宙活動(2015年度宇宙予算から見る)
5.これからの米国有人宇宙活動(2016年度NASA予算要求から見る)
6.世界の有人宇宙活動の動向
7.前向きな有人宇宙活動をするにはどうすればよいか(議論)
8.まとめ

以下、私の理解した範囲で報告します。

日本のロケット開発の歴史、新宇宙基本計画の理解の仕方、世界の有人宇宙活動の動向、まとめという流れだったと思います。

新「宇宙基本計画」のところでは、
平成33年度以降平成36年(2021年以降2014年)までのISS延長への参加の是非及びその形態の在り方については、・・・(途中省略)・・・、平成28年度末までに結論を得る。(文部科学省)
資料のこの部分に吹き出しがあり、「遅い!外国は進む」と書いてあります。

NASAの予算の解説のところでは、国民にNASAの役割を見せるやり方が上手いね、かっこいいね、と言っていました。具体例としては、NASA予算書の表紙、NASAの宇宙探査計画の概念図などです。

まとめでは

*JAXAの果たす役割
 技術力を向上させる質的な検討。JAXA内の士気は決して高くない。
 位置づけ再検討と組織見直しが必要?

*安全保障最重視
 宇宙活動の棲み分け JAXAと防衛省の役割の明確化が必要

*民間企業への支援強化
 大胆な官民役割分担
 法的緩和または優遇
 資金的支援(米国は民間へ資金支援して地球近傍の輸送は民営化、しかし日本は、資金支援はしないが、民間もがんばってという姿勢)

*有人宇宙活動の準備
 一般の人たちの興味・関心の掘り起し→草の根運動
 日本としてのムーブメントを起こす

*有人輸送系の進め方
 幅広く多様な再利用の検討
 HTVの開発で実績もあることから、アボートシステムの開発も必要


質疑応答になってから・・・
航空機だって民間企業が国際分業しているんだから、ロケットもその方向性があってもよい。
もっと早く、ポストISSを検討すべきだった。小型衛星なんか放出して喜んでいる場合じゃない。ISS参加で育った人材が退職してしまう。
費用対効果や成果を問われるが、良くも悪くも、JAXAは開発が中心で、利用については考えていなかった。
今後、有人火星探査では、米中協力もあり得る。

次回、国際宇宙探査フォーラム(ISEF)を日本が主催することになっているが、
様子見はダメ、参加する意志があるかどうかが大事なんだ。

この話を聞いていて、2001年9月11日のアメリカ同時多発テロ事件後、アーミテージ国務副長官が、柳井俊二駐米大使(当時)に言ったと報道されたshow the flagを思い出しました。

日本が、このまま留まるのか、消えていくのか・・・

 
宮嶋宏行,インスピレーションマーズ国際学生設計競技~私たちが国際共同プロジェクトで学んだもの~,日本航空宇宙学会誌 ,63(4) pp.123-126,2015.

宮嶋宏行,第39回国際環境システム会議(ICES2009)報告 ― 有人宇宙システム開発と大学教育・研究 ―,日本航空宇宙学会誌,Vol. 58,No. 673,pp. 56-58,2010.

 
過去5年ほど地表面探査の模擬実験や計算機シミュレーションを行ってきました。
2014年に米国ユタ州の砂漠研究基地で惑星表面探査の模擬実験を行い感じたことは。
ローバは視界が限られ、もう少し高い位置から観測できたら良いのにと思ったことが何回もありました。
空からの観測と組み合わせれば、ローバの移動をより安全に、無駄なくできます。
最近、NASA JPLのマーズヘリコプターの記事を見つけました。
この中の動画は、私が実際の模擬実験で気が付いたことを、うまく説明しています。


上記ページへのリンク画像

高さ1m、質量1kg、ただし火星の大気密度を考えると、ヘリコプターが良いのかどうかはわかりません。
他には、火星航空機、火星気球などを研究しているグループもあります。

2014年の宇宙科学技術連合講演会の火星探査航空機のセッションに、1B04画像処理と測位信号による火星飛行機の自己位置推定 ○ 井上 博夏, 新井 健太郎, 高村 英雅, 小野 雅裕, 足立 修一(慶大) のような発表もありました。

海外の研究グループだと、ドローンを飛ばして、火星地表面探査における上空からの観測の研究をしているところもあります。

最近、安いカメラ付きのクアドロコプターを買って操縦していますが、ホバリングさせるだけでもトリム調整が難しい。その場観測、画像解析、経路探索まで到達するまでには、まだまだ時間がかかりそうです。





 
1月6日は、まだ冬休みだったこともあり、JAXA宇宙科学研究所相模原キャンパスには、たくさんの子供たちが来ていました。

20150117-1.jpg
入口横の展示コーナです。はやぶさ

20150117-2.jpg
気球(私は惑星気球に興味があり、この写真を撮りました)

20150117-3.jpg
口頭発表の会場、常に満席でした。他にポスター展示が300件ほどありました。

20150117-4.jpg
はやぶさの帰還の時に、この場所で中継を見ていましたが、この展示はまだなかったような。

20150117-5.jpg
このキャンパスに来たら一番体験したほうがいいものはこれです。帰還カプセルを実際に持ち上げてみることができます。
小さいのに、かなり重いです。子供は持ち上げられるのかな?

20150117-6.jpg
私のポスター展示

20150117-7.jpg
ポスター展示会場

第一日目の最後には、太陽系探査に関するパネルディスカッションがありました。
だいたい、パネルディスカッションは、つまらないものですが、この企画はかなり盛り上がっていました。
その内容は、いずれ・・・

 
昨年11月に、小学1年生が企画したパラシュート松ぼっくり投げイベントに参加しました。(秋の松ぼっくり、どんぐりを使ったイベント)

パラシュート松ぼっくりは、松ぼっくりに紙で作成したパラシュートをつけた簡単なものでした。これを体育館のステージ上の台の上から投げて、できるだけ遠くまで飛ばそうというゲームです。

空気抵抗がなければ、45度に打ち上げるほうがいいのですが、今回はパラシュートがついているので空気抵抗がものすごく大きくなります。何回か投げているうちに、上方に角度をつけて打ち上げることには意味がないことがわかってきます。

打上角度をどれくらいにしたほうがよいのか計算で求めてみたいとずっと思っていました。
 ・Excelで学ぶ基礎物理学 Ohmsha の3.4 ホームランを打つには -空気抵抗のある放物運動-
 ・ke!+san 生活や実務に役立つ計算サイト 空気抵抗のある自由落下
を参考にシミュレーションしてみました。計算式の詳細は、上記の書籍を見てください。

20150116-1.png

打上角度を何度にしたら到達距離が最大になるのか?
計算の前に必要な数字を決めなければなりません。(正確にはわからないので推測していきます)

 初速:小学生3年女子のソフトボール投げ平均11mから37km/hと逆算する
 空気抵抗係数:スカイダイビングの計算で使われる0.24を利用(実際にはもっと大きいかも)
 パラシュートつき松ぼっくりの直径:0.05m(5cm)と仮定
 パラシュートつき松ぼっくりの質量:0.05kg(50g)と仮定
 台の高さ:3mと仮定

20150116-2-1.png
(散布図で描画しているため、まっすぐ落下していないような箇所がグラフにありますが、数値計算上はこのような現象はありません。30度、0度も同様です。)
打上角度:45度

20150116-2-2.png
打上角度:30度

20150116-2-3.png
打上角度:0度

各パラメータを実験によって求めたわけではありませんが、実際のイベントの結果に近いと思います。
 角度をつけると1.5mぐらい
 角度をつけないと2mぐらい

途中からパラシュートが開かないように投げるコツを覚えて、実際には3mぐらい飛んでいる小学生もいました。




 
1月6日(火)、7日(水)宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所相模原キャンパスで開催される
第15回宇宙科学シンポジウムのポスターセッションで発表します。
ポスターの位置は、火星探査に関する発表が集まっているP-206(会場:新A棟2FA会議室内)になります。

P-206 有人火星探査のための惑星表面移動探査実験の成果と課題
宮嶋宏行(東京女学館大)、安濃由紀、村川恭介(日本火星協会)、日本火星協会Team Nippon

 
2014年12月29日午後 火星砂漠研究基地(MDRS)の温室で火災があったようです。

Crew146のコマンダーNickは、私が所属していたCrew132のコマンダーで、GreenHab(温室)の責任者です。Crew132のメンバーは、メッセンジャーで今でも情報交換をしてるのですが、12月31日(日本時間)に火事大丈夫?という書き込みがありました。そのときはよく意味がわかりませんでしたが、12月31日のプレスリリースだと、火災で温室が被害を受けたようです。

このニュースに過去のGreenHabの歴史が簡単に紹介されています。
・ 温室第一世代 初年度に強風により破壊 (ユタ州の砂漠は時々すごい強風があります)
・ 温室第二世代 5年間にわたり水再生と食料生産を行うが、6人分の食料を供給するには設備が小さすぎることがわかり実験停止(においもすごかったらしい)。3年間くらい休止していたものを2013年から再起動したと聞きました。・・・今回の火災で被害

植物を利用して食料生産し、人間に供給するためには、とんでもない容積、エネルギー、労力が必要です。温室で食料生産しようというのが時代遅れなんだと思います。しかもネズミの被害が多発し、衛生的にもかなり問題があります。

今回の事例からもわかるように、居住実験では想像しているよりも事故が起こります。もし居住棟が火災になった場合には、1つ壊せる窓があって、そこには避難ばしごが備えられています。

コマンダーになると、「事故を起こさないように」、それだけが頭の中にあります。

 
12月4日(木)テレビ朝日放送
モーニングバードで「そもそも電力会社から電気を買わない生活ってどうなんだろう?」

1.神奈川県横浜市戸塚区で「節約しながら電力自給している家」
2.奈良県「電気も水も自給自足を実証実験している家」

が紹介されていました。面白かったのでつい見てしまいました。

1はソーラーパネル(12kWh)によって発電した電気をフォークリフト用のバッテリーに蓄電(70kWh)し、夫婦2人が生活している。平均的な日本人一人当たりの1日の電力消費量は3kWhであることから十分な供給量と説明されていました。(エアコンはあるが、テレビと電子レンジはないようです)

2は節電しないで暮らせるだけの電力自給設備(1日一人当たりの電力消費量は10kWhで設計)を持つ家でした。この家では井戸水を利用して、水も完全自給しているそうです。

ここで、自給自足型の居住施設ではどれくらいの電力供給量を有しているかについて調べてみました。

 ・ 国際宇宙ステーション 6人(太陽光発電) 120kW(米国)
 ・ 米国ユタ州火星砂漠研究基地(MDRS) 6人~8人 8kWh(ディーゼル発電) プロパン併用
 ・ ハワイ島IH-SEAS 6人 10kWh (太陽光発電) プロパンガスの利用は不明
 ・ 南極昭和基地 夏季60人、冬季40人 240kWh(ディーゼル発電) プロパン併用


一人当たりの電力消費量は、火星居住の実験実証施設は3kWhより少なく、南極の施設は3kWhよりも多い4kWhということがわかりました。寒いところでは暖房に、ガスヒータなどを使っているので電力だけの単純比較はできませんが・・・

また実際の宇宙居住施設である国際宇宙ステーションでは一人当たりの電力量がさらに大きいことがわかります。
生命維持や宇宙実験にはたくさん電力を消費するからでしょうか・・・

 

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